【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<最終回>
【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<最終回>
5月中旬に勤務先の近くのバラ園で撮った写真です。
毎年楽しませてもらっています。


■【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<最終回>
創棋会のネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」には、17名の方から解答をいただきました。
解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
有吉弘敏、奥鳥羽生、金少桂、則内誠一郎、鷲見慎吾、占魚亭、竹中健一、中出慶一、
西村章、鳩森美羽、福原徹彦、藤野勝好、蛇塚の坂本、ほっと、まさ、RINTARO
柳原裕司
多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
駒の特性を学ぶことが出来る作品が揃っていたので、楽しんでいただけたのではないかと思います。
結果発表も本日が最終回です。
結果発表に時間がかかってしまい、解答者・作者の皆さまには、大変失礼しました。
「力試し」 有吉弘敏作
.png)
【作意】49桂、同銀生、39香、38銀打、同香、同銀生、35飛、47玉、49香、同銀生
58銀、同銀成、48香、同成銀、56馬まで15手
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.92、A:12、B:1、C:0 (誤解:0、無解:2、無評価:2)
【作者のことば】
配置駒が少し多くなりましたが、機構的に難しく。。。
銀の特性である不成と成の両方を出すことを目標にしました。
★最後の作品は力試しです。
入玉で持駒が桂香だけと、ちょっと手を付けにくい局面。
35飛、47玉、48香、同玉、58馬という筋が見えますが、39玉で続きません。2手目46玉でも困ります。
パッと見えるのは29桂や49桂です。
29桂は銀で取ってくれれば詰み王ですが、48玉とかわされると、58馬に39玉で、捕まりません。
正着は49桂です。
これなら48玉には57馬と寄れるので、49玉、38角以下。また27玉は、28香以下です。
銀で取る一手ですが、銀成は38香、27玉(48玉は83角成以下)、17と、同玉、18香以下があるので、49同銀不成と応じます。
そこで39香と打って合駒を訊きます。
歩は二歩、桂は禁手、角香は品切れ、飛金合は同香から35飛寄りがあるので、最善は38銀合です
同香と取って、38同銀不成が最強の応手(同銀成は35飛から作意同様に追って早い)。
ここで35飛と寄るのが何ともいえない不思議な一手。46玉には55銀で捕まっているのですが、ちょっと見えにくいですね。
47玉に49香と打ちます。同銀成なら48香がありますから、49同銀不成と応じます。
(6手目同銀成なら、ここは同成銀と取るしかなかったわけです)
これには58銀と捨てるのが好手。
同銀不成では48香から駒余りとなるので、58同銀成と今度は成で応じます。
それでも48香が決め手。
48同成銀と取らせて、56馬まで。
銀の合駒を挟んで三度の銀不成、最後は一転して銀成と、まさに銀づくしの一局。
攻防に深みがあり、銀の素晴らしい巧技には感嘆!
蛇塚の坂本:初手4九桂から銀を入手しその後守備駒銀の不成の頑強の粘りからの駒を精算しての攻防は非常に難解な変化が有りわたくしには大変でした。しかし面白い攻防でした。本当にありがとうございました。これからも素敵な作品をよろしくお願いいたします。
★攻防に綾があります。
竹中健一:守備駒の銀を翻弄するような手順はうまいですね!
占魚亭:桂香を銀に変換。最後に成らせる味がいい。A。
★不成と成の対比
金少桂:玉方銀の動き、特に収束一気に三角に動くところが面白い。
奥鳥羽生:不成を繰り返しておいて、最後は手のひらを返したように成るのも、詰将棋の手順における銀の特性。
★玉方応手は8手目を除きすべて銀!
鳩森美羽:初手35飛でどうしても詰まず困った。降参寸前に虱潰しで王手をかけていると、なんとなんと持駒変換が発生した!そのあとも完璧な作りで、ため息が漏れた。
西村章:創棋会の会場で解説を聞いてため息がでました。
★まさに銀の妙技ですね。
中出慶一: 高度な玉方銀の成・不成の選択を学ぶ? 今回の趣旨には合わず、むしろパズル問題と考えるべきです。
まさ:銀の特性と思いますが、超高級教材ですね。私なら喜んで順位戦に使います(笑)。
★パラ本誌に出題されれば高評価間違いなし!
RINTARO:難問。3手目の合駒読みや35飛に対する変化等、教材の域を遥かに超えている。狙いは素晴らしいんですけどね。
★ちょっとレベルが高かったでしょうか。
ほっと:この作だけ出来が違う。さすがは看寿賞作家。
★どなたの作品と予想されたのでしょうか?
福原徹彦:桂香を使って玉方銀を翻弄。「力試し」ではありますが、解きやすかったです。
★実力者は違いますね。
則内誠一郎:自力で解ける生徒は末恐ろしい。
★今回の結果項を読んで素晴らしい手順をあらためて鑑賞してください。
精進されれば高レベルの作品も解けるようになり、ますます詰将棋が好きになります。
■総 評
有吉弘敏:「テーマが明快な作品が多く楽しめました。」
★課題にマッチした作品を投稿いただいた作家の皆さまには感謝!
RINTARO :教材ですから、分かりやすく、手を出しやすいのが基本だと思います。私が1日で全問解答できるレベルですから、 概ね成功ですね。分かりやすい作品が多くてよかったです。楽しめました。
★解いてみようという気にさせる、そういう作品が詰将棋ファンのすそ野を広げていくのだと思います。
蛇塚の坂本:素晴らしい作品の数々を与えていただきましてありがとうございました。これからも素敵な作品をよろしくお願いいたします。
★坂本さんは初解答いただきましたが、楽しんでいただけたようで何よりです。
ほっと:駒数が少なく、解きやすい作ばかりでした。半面、大胆な狙いの作が無かったのが少し残念。
★駒数少なく解きやすい、というのは初中級の方に詰将棋を好きになってもらううえで必須の要件といっても差し支えないと思います。
そこに大胆な狙いが加われば言うことなしですね。
まさ:力試しを除けば、総じて易しい教材向け作品揃いだったと思います。
★誰でも最初は易しい作品を解いて、そこで感じた「驚き」や「喜び」が詰将棋ファンになるきっかけだったのではないでしょうか。
竹中健一:今回は、テーマに沿っているかどうかを評価の重要な基準として考えました。
ちょっと辛い評価もあるかもしれませんが、 良い作品も多く、さすが創棋会!と思いました。
一度創棋会には行ってみたいですが、遠征はなかなかできないのが残念です。。。
★創棋会の常連メンバー以外からの作品投稿もあり、作品展が盛り上がりました。引き続きよろしくお願いいたします。
また創棋会は偶数月の第三日曜日の午後に大阪市内で開催しています。出張のついでなどあれば、ぜひお立ち寄りください。
福原徹彦:作者としては参加できませんでしたが解答者として参加させていただきます。
「駒の特性を学ぶ」という主題のため、奇をてらうような手もなく、解きやすかったと思います。
★素直な作品が多かったということでしょうか。それもまた詰将棋を学ぶ入り口としては必要なことだったかと思います。
☆さて解答募集の際、「解答者の中から若干名に呈賞、また『力試し』解答者は別枠で1名に呈賞」としていました。
今回は、鳩森美羽さんと福原徹彦さんのお二人に詰棋書を贈呈させていただくこととします。
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年6月16日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 303号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] 9月号作品展「簡素図式(盤面5枚以内、使用駒は持駒含めて9枚以内)」(29手以内)
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年8月18日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号 ← いつもより広い部屋です ^^)
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台PartⅣ」(予定)
※課題作の投稿などはこちらまで
→ blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
以上
5月中旬に勤務先の近くのバラ園で撮った写真です。
毎年楽しませてもらっています。


■【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<最終回>
創棋会のネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」には、17名の方から解答をいただきました。
解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
有吉弘敏、奥鳥羽生、金少桂、則内誠一郎、鷲見慎吾、占魚亭、竹中健一、中出慶一、
西村章、鳩森美羽、福原徹彦、藤野勝好、蛇塚の坂本、ほっと、まさ、RINTARO
柳原裕司
多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
駒の特性を学ぶことが出来る作品が揃っていたので、楽しんでいただけたのではないかと思います。
結果発表も本日が最終回です。
結果発表に時間がかかってしまい、解答者・作者の皆さまには、大変失礼しました。
「力試し」 有吉弘敏作
.png)
【作意】49桂、同銀生、39香、38銀打、同香、同銀生、35飛、47玉、49香、同銀生
58銀、同銀成、48香、同成銀、56馬まで15手
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.92、A:12、B:1、C:0 (誤解:0、無解:2、無評価:2)
【作者のことば】
配置駒が少し多くなりましたが、機構的に難しく。。。
銀の特性である不成と成の両方を出すことを目標にしました。
★最後の作品は力試しです。
入玉で持駒が桂香だけと、ちょっと手を付けにくい局面。
35飛、47玉、48香、同玉、58馬という筋が見えますが、39玉で続きません。2手目46玉でも困ります。
パッと見えるのは29桂や49桂です。
29桂は銀で取ってくれれば詰み王ですが、48玉とかわされると、58馬に39玉で、捕まりません。
正着は49桂です。
これなら48玉には57馬と寄れるので、49玉、38角以下。また27玉は、28香以下です。
銀で取る一手ですが、銀成は38香、27玉(48玉は83角成以下)、17と、同玉、18香以下があるので、49同銀不成と応じます。
そこで39香と打って合駒を訊きます。
歩は二歩、桂は禁手、角香は品切れ、飛金合は同香から35飛寄りがあるので、最善は38銀合です
同香と取って、38同銀不成が最強の応手(同銀成は35飛から作意同様に追って早い)。
ここで35飛と寄るのが何ともいえない不思議な一手。46玉には55銀で捕まっているのですが、ちょっと見えにくいですね。
47玉に49香と打ちます。同銀成なら48香がありますから、49同銀不成と応じます。
(6手目同銀成なら、ここは同成銀と取るしかなかったわけです)
これには58銀と捨てるのが好手。
同銀不成では48香から駒余りとなるので、58同銀成と今度は成で応じます。
それでも48香が決め手。
48同成銀と取らせて、56馬まで。
銀の合駒を挟んで三度の銀不成、最後は一転して銀成と、まさに銀づくしの一局。
攻防に深みがあり、銀の素晴らしい巧技には感嘆!
蛇塚の坂本:初手4九桂から銀を入手しその後守備駒銀の不成の頑強の粘りからの駒を精算しての攻防は非常に難解な変化が有りわたくしには大変でした。しかし面白い攻防でした。本当にありがとうございました。これからも素敵な作品をよろしくお願いいたします。
★攻防に綾があります。
竹中健一:守備駒の銀を翻弄するような手順はうまいですね!
占魚亭:桂香を銀に変換。最後に成らせる味がいい。A。
★不成と成の対比
金少桂:玉方銀の動き、特に収束一気に三角に動くところが面白い。
奥鳥羽生:不成を繰り返しておいて、最後は手のひらを返したように成るのも、詰将棋の手順における銀の特性。
★玉方応手は8手目を除きすべて銀!
鳩森美羽:初手35飛でどうしても詰まず困った。降参寸前に虱潰しで王手をかけていると、なんとなんと持駒変換が発生した!そのあとも完璧な作りで、ため息が漏れた。
西村章:創棋会の会場で解説を聞いてため息がでました。
★まさに銀の妙技ですね。
中出慶一: 高度な玉方銀の成・不成の選択を学ぶ? 今回の趣旨には合わず、むしろパズル問題と考えるべきです。
まさ:銀の特性と思いますが、超高級教材ですね。私なら喜んで順位戦に使います(笑)。
★パラ本誌に出題されれば高評価間違いなし!
RINTARO:難問。3手目の合駒読みや35飛に対する変化等、教材の域を遥かに超えている。狙いは素晴らしいんですけどね。
★ちょっとレベルが高かったでしょうか。
ほっと:この作だけ出来が違う。さすがは看寿賞作家。
★どなたの作品と予想されたのでしょうか?
福原徹彦:桂香を使って玉方銀を翻弄。「力試し」ではありますが、解きやすかったです。
★実力者は違いますね。
則内誠一郎:自力で解ける生徒は末恐ろしい。
★今回の結果項を読んで素晴らしい手順をあらためて鑑賞してください。
精進されれば高レベルの作品も解けるようになり、ますます詰将棋が好きになります。
■総 評
有吉弘敏:「テーマが明快な作品が多く楽しめました。」
★課題にマッチした作品を投稿いただいた作家の皆さまには感謝!
RINTARO :教材ですから、分かりやすく、手を出しやすいのが基本だと思います。私が1日で全問解答できるレベルですから、 概ね成功ですね。分かりやすい作品が多くてよかったです。楽しめました。
★解いてみようという気にさせる、そういう作品が詰将棋ファンのすそ野を広げていくのだと思います。
蛇塚の坂本:素晴らしい作品の数々を与えていただきましてありがとうございました。これからも素敵な作品をよろしくお願いいたします。
★坂本さんは初解答いただきましたが、楽しんでいただけたようで何よりです。
ほっと:駒数が少なく、解きやすい作ばかりでした。半面、大胆な狙いの作が無かったのが少し残念。
★駒数少なく解きやすい、というのは初中級の方に詰将棋を好きになってもらううえで必須の要件といっても差し支えないと思います。
そこに大胆な狙いが加われば言うことなしですね。
まさ:力試しを除けば、総じて易しい教材向け作品揃いだったと思います。
★誰でも最初は易しい作品を解いて、そこで感じた「驚き」や「喜び」が詰将棋ファンになるきっかけだったのではないでしょうか。
竹中健一:今回は、テーマに沿っているかどうかを評価の重要な基準として考えました。
ちょっと辛い評価もあるかもしれませんが、 良い作品も多く、さすが創棋会!と思いました。
一度創棋会には行ってみたいですが、遠征はなかなかできないのが残念です。。。
★創棋会の常連メンバー以外からの作品投稿もあり、作品展が盛り上がりました。引き続きよろしくお願いいたします。
また創棋会は偶数月の第三日曜日の午後に大阪市内で開催しています。出張のついでなどあれば、ぜひお立ち寄りください。
福原徹彦:作者としては参加できませんでしたが解答者として参加させていただきます。
「駒の特性を学ぶ」という主題のため、奇をてらうような手もなく、解きやすかったと思います。
★素直な作品が多かったということでしょうか。それもまた詰将棋を学ぶ入り口としては必要なことだったかと思います。
☆さて解答募集の際、「解答者の中から若干名に呈賞、また『力試し』解答者は別枠で1名に呈賞」としていました。
今回は、鳩森美羽さんと福原徹彦さんのお二人に詰棋書を贈呈させていただくこととします。
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年6月16日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 303号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] 9月号作品展「簡素図式(盤面5枚以内、使用駒は持駒含めて9枚以内)」(29手以内)
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年8月18日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号 ← いつもより広い部屋です ^^)
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台PartⅣ」(予定)
※課題作の投稿などはこちらまで
→ blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
以上
スポンサーサイト
【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<9回目>
【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<9回目>
★アクセス数 3万回突破!
おかげさまで、先週(おそらく5/19…)、アクセス数が3万回を超えました!
ブログ「創棋会通信+α」をご愛読下さっている皆さん、ありがとうございます。
あらためて感謝申し上げます。
これからもどうぞよろしくお願いします。
***************
ゴールデンウイークに撮った写真。恒例の風景です。
川面に多くの鯉のぼりが風を受けて、はためいています。

■【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<9回目>
創棋会のネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」には、17名の方から解答をいただきました。
解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
有吉弘敏、奥鳥羽生、金少桂、則内誠一郎、鷲見慎吾、占魚亭、竹中健一、中出慶一、
西村章、鳩森美羽、福原徹彦、藤野勝好、蛇塚の坂本、ほっと、まさ、RINTARO
柳原裕司
多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
駒の特性を学ぶことが出来る作品が揃っていたので、楽しんでいただけたのではないかと思います。
結果発表、随分時間がかかってしまいましたが、いよいよ最終盤です。
本日も2作の結果発表です。
⑬ 柴田昭彦作
.png)
【作意】11飛、13角合、同飛成、同玉、23桂成、14玉、47角、36角合、
同角、同香、15龍、同玉、33角、14玉、24角成迄15手。
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.57、A:9、B:4、C:1 (誤解:0、無解:3、無評価:0)
【作者のことば】
攻め方の着手がすべて飛び道具
★13局目は大ベテラン柴田氏の作品。
狭い玉ですが横から飛車を打つのは34香合や24歩合で詰みません。
11飛と最遠地点から打つのが好手。
24玉なら23と(桂成)、34玉に31飛成があります。この変化に備えて初手は限定になっています。
12合の捨合が利けば面白いのですが、それは同飛成と取れば、13金合の一手で、同龍と切って簡単です。
したがって13に合するしかないのですが、何を合しても、同飛成、同玉、23桂成、14玉と進め、頭に利く駒は15に打って簡単。また桂も26桂がありますから、13合は角が最善です。
同飛成、同玉、23桂成、14玉と進みますが、ここで25角から開き王手で仕留めようとしても51と31の香が良く利いて詰みません。
今度は47角と打って合駒を訊きます。
頭に利く駒は簡単ですし、桂も26桂があるので、今度も36角合が最善です。
同角、同香となったところで、一閃、15龍と捨てるのが決め手です。
同玉に33角から24角成までの詰み。
最初から最後まで飛び道具の活躍する楽しい作品でした。
まさ:大駒の足の長さを感じられる教材。
★攻めの飛車VS守りの角という一局。
竹中健一:これは狙いが分かりませんでしたが、最遠打とも違いますよね…
★「攻め方の着手がすべて飛び道具(作者のことば)」ということで、飛角の力を味わっていただければ幸いです。
占魚亭:巧みな持駒交換。
鳩森美羽:角角然々あって、角合×2に辿り着いた。機能的な配置とおもう。
★角合の変化は簡明かと思います。配置も金銀がなくサラッとした感触。
有吉弘敏:大駒の打場所の限定のさせ方に細かい配慮がある。
★守備の香車にも複数の役割を持たせた好配置はベテランの腕。
RINTARO:角合のエチュード。
★エチュードは練習曲という意味のようですが、初心者にもわかりやすい二度の角合にはピッタリの短評ですね。
蛇塚の坂本:角合いと角の攻防は面白いが、すんなりした手なりの動きに感じられました。
西村章:47角が面白い手でした。
★遠打の飛車への角合、続いて角には角の角合という二つのパターンが楽しめます。
中出慶一:延命のための2回の角合を学び、その角で詰ます場所を探す。
★二度の合駒で少しずつ舞台装置が整っていきます。
金少桂:やさしい合駒問題。25角からの空き王手に誘われるので決め手の15龍が少し見えにくかった。
★2度の角合は読めたと思いますが、トドメの15龍が見えるかどうか。
則内誠一郎:15龍で教材は作品ぽくなってる。
★飛距離のある龍捨てで解後感もいいですね。
奥鳥羽生:その特性を活かした角の応酬。
★大駒が手に入っても頭の丸い角は、攻め方にとっては不便なもの。
福原徹彦:角合にこだわった作。もっと繰り返したくなってしまう。
ほっと:中合が出るかと思ったが。
★11飛に12捨合が入るような筋で別の作品が生まれそうですね。
⑭ 中村雅哉作
.png)
【作意】15角、26桂合、同角、同金、28銀、同香不成、29桂、同香成、28角
同桂成、38歩、同成桂、46銀、36玉、35金迄15手。
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.62、A:8、B:5、C:0 (誤解:0、無解:3、無評価:1)
【作者のことば】
「桂」の特性を学ぶ作品。
・前に効かない(角と桂の特性)・・・2手目の合駒選択。
・敵陣2段目(8段目)に動く時は必ず成らなければいけない(桂だけの特性)
→10手目桂生ができれば打歩詰で不詰ですが、できません。(6手目香生との違い)。
なお、27香は歩でも良いが、2手目合駒に歩の選択肢を残した。
★46銀と金を取るような俗手では、38からの脱出が止まりません。
この形は、38を塞いで46銀とする筋が有力です。
しかし持駒は頭の丸い角で38には打てません。
28銀と と金を取る手もありますが、それは26玉から脱出されます。また28金なら同香成とされ、27地点が空いてしまうので続きません。
そこで角を打って合駒を請求します。
59角では48に合駒されて切れ模様なので、15角とします。
頭に利く駒は、取って38に打てば簡単ですから、26桂合しかありません。
この合駒読みは分かりやすいと思います。
26地点を塞ぐことが出来たので28銀と と金を取ります。
同香成や同桂成なら、38歩と打ち、同成香(桂)と取らせて46銀とすれば詰みます。
28銀には同香不成と応じるのが最善です。これで打歩詰の局面となりました。
46銀は38玉、また59角は48合でダメです。
ここで持駒の角桂を使って打歩詰を打開する好手順があります。
まず29桂と捨てます。
これは同香成の一手です。
そこで28角と焦点に捨てる短打が好手。カッコよく19角と打つのは同成香で無効。短く打つのが巧い手です。
同成香は38歩から46銀で駒余りの詰みですから、同桂成とします。
同桂不成と出来れば打歩詰に誘導できるのですが、桂は8段目の不成が禁手です。
6手目は香で取ることができたので不成で応じられたのですが、今度は桂なので成るしかないというわけです。これも桂の特性です。
28同成桂となり、38歩と打つことが出来ます。
これで待望の46銀が実現でき、収束です。
コンパクトな入玉図で桂香の成/不成を学べる作品でした。
金少桂:香は八段目不成ができるが桂はできない。
奥鳥羽生:成りたくなくても成らされる、桂の性。
★作者の意図を理解いただきありがとうございます!
西村章:28同香生をうっかりしてしばし悩んだ。
★もちろん香の特性も学べる作品です。
中出慶一:打歩誘導のやさしい香不成の例題局。
則内誠一郎:これを学んで入玉嫌いを治そう。
★打歩詰誘導の香不成は入玉特有の手筋ですね。
ほっと:10手目は同成香でまとめる方が簡単だと思うが、あえて教材向けにしたということか。
福原徹彦:角桂を如何に使い、打歩を防ぐか。欲を言えば10手目を同成香にしたい。
★桂と香の違いを学んでいただこうというのが主旨でした。
有吉弘敏:玉方の応手の限定方法に、無駄が無い。
★香は不成、桂は成という対称。
鳩森美羽:手順自体は易しいのだが、やりたいことをすべてやっている。脱帽の完成度。
★合駒、不成、打歩詰打開と盛沢山の内容。
竹中健一:駒の特性というテーマにはそぐわない感じがするが、作品としては狙いが明確で良いと思いました。
★桂馬は8段目では成るしかない、というのはやや地味なテーマだったかもしれませんね。
占魚亭:打歩詰を巡る攻防戦。遠打と短打。
★9手目19角は同成香で打歩詰が打開できません。
RINTARO:打歩回避の常套手段。完成度は高い。
★習いある手筋ですが、表現は洗練されています。
蛇塚の坂本:何とか成の形にもって行きたい攻め方とそうしたくない守備方の攻防を狭いところで、巧みに作り上げておられると痛感します。面白いと思います。
★易しい中にも攻防のアヤを楽しんでいただけたことと思います。
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年6月16日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 303号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] 9月号作品展「簡素図式(盤面5枚以内、使用駒は持駒含めて9枚以内)」(29手以内)
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年8月18日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号 ← いつもより広い部屋です ^^)
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台PartⅣ」(予定)
※課題作の投稿などはこちらまで
→ blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
★アクセス数 3万回突破!
おかげさまで、先週(おそらく5/19…)、アクセス数が3万回を超えました!
ブログ「創棋会通信+α」をご愛読下さっている皆さん、ありがとうございます。
あらためて感謝申し上げます。
これからもどうぞよろしくお願いします。
***************
ゴールデンウイークに撮った写真。恒例の風景です。
川面に多くの鯉のぼりが風を受けて、はためいています。

■【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<9回目>
創棋会のネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」には、17名の方から解答をいただきました。
解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
有吉弘敏、奥鳥羽生、金少桂、則内誠一郎、鷲見慎吾、占魚亭、竹中健一、中出慶一、
西村章、鳩森美羽、福原徹彦、藤野勝好、蛇塚の坂本、ほっと、まさ、RINTARO
柳原裕司
多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
駒の特性を学ぶことが出来る作品が揃っていたので、楽しんでいただけたのではないかと思います。
結果発表、随分時間がかかってしまいましたが、いよいよ最終盤です。
本日も2作の結果発表です。
⑬ 柴田昭彦作
.png)
【作意】11飛、13角合、同飛成、同玉、23桂成、14玉、47角、36角合、
同角、同香、15龍、同玉、33角、14玉、24角成迄15手。
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.57、A:9、B:4、C:1 (誤解:0、無解:3、無評価:0)
【作者のことば】
攻め方の着手がすべて飛び道具
★13局目は大ベテラン柴田氏の作品。
狭い玉ですが横から飛車を打つのは34香合や24歩合で詰みません。
11飛と最遠地点から打つのが好手。
24玉なら23と(桂成)、34玉に31飛成があります。この変化に備えて初手は限定になっています。
12合の捨合が利けば面白いのですが、それは同飛成と取れば、13金合の一手で、同龍と切って簡単です。
したがって13に合するしかないのですが、何を合しても、同飛成、同玉、23桂成、14玉と進め、頭に利く駒は15に打って簡単。また桂も26桂がありますから、13合は角が最善です。
同飛成、同玉、23桂成、14玉と進みますが、ここで25角から開き王手で仕留めようとしても51と31の香が良く利いて詰みません。
今度は47角と打って合駒を訊きます。
頭に利く駒は簡単ですし、桂も26桂があるので、今度も36角合が最善です。
同角、同香となったところで、一閃、15龍と捨てるのが決め手です。
同玉に33角から24角成までの詰み。
最初から最後まで飛び道具の活躍する楽しい作品でした。
まさ:大駒の足の長さを感じられる教材。
★攻めの飛車VS守りの角という一局。
竹中健一:これは狙いが分かりませんでしたが、最遠打とも違いますよね…
★「攻め方の着手がすべて飛び道具(作者のことば)」ということで、飛角の力を味わっていただければ幸いです。
占魚亭:巧みな持駒交換。
鳩森美羽:角角然々あって、角合×2に辿り着いた。機能的な配置とおもう。
★角合の変化は簡明かと思います。配置も金銀がなくサラッとした感触。
有吉弘敏:大駒の打場所の限定のさせ方に細かい配慮がある。
★守備の香車にも複数の役割を持たせた好配置はベテランの腕。
RINTARO:角合のエチュード。
★エチュードは練習曲という意味のようですが、初心者にもわかりやすい二度の角合にはピッタリの短評ですね。
蛇塚の坂本:角合いと角の攻防は面白いが、すんなりした手なりの動きに感じられました。
西村章:47角が面白い手でした。
★遠打の飛車への角合、続いて角には角の角合という二つのパターンが楽しめます。
中出慶一:延命のための2回の角合を学び、その角で詰ます場所を探す。
★二度の合駒で少しずつ舞台装置が整っていきます。
金少桂:やさしい合駒問題。25角からの空き王手に誘われるので決め手の15龍が少し見えにくかった。
★2度の角合は読めたと思いますが、トドメの15龍が見えるかどうか。
則内誠一郎:15龍で教材は作品ぽくなってる。
★飛距離のある龍捨てで解後感もいいですね。
奥鳥羽生:その特性を活かした角の応酬。
★大駒が手に入っても頭の丸い角は、攻め方にとっては不便なもの。
福原徹彦:角合にこだわった作。もっと繰り返したくなってしまう。
ほっと:中合が出るかと思ったが。
★11飛に12捨合が入るような筋で別の作品が生まれそうですね。
⑭ 中村雅哉作
.png)
【作意】15角、26桂合、同角、同金、28銀、同香不成、29桂、同香成、28角
同桂成、38歩、同成桂、46銀、36玉、35金迄15手。
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.62、A:8、B:5、C:0 (誤解:0、無解:3、無評価:1)
【作者のことば】
「桂」の特性を学ぶ作品。
・前に効かない(角と桂の特性)・・・2手目の合駒選択。
・敵陣2段目(8段目)に動く時は必ず成らなければいけない(桂だけの特性)
→10手目桂生ができれば打歩詰で不詰ですが、できません。(6手目香生との違い)。
なお、27香は歩でも良いが、2手目合駒に歩の選択肢を残した。
★46銀と金を取るような俗手では、38からの脱出が止まりません。
この形は、38を塞いで46銀とする筋が有力です。
しかし持駒は頭の丸い角で38には打てません。
28銀と と金を取る手もありますが、それは26玉から脱出されます。また28金なら同香成とされ、27地点が空いてしまうので続きません。
そこで角を打って合駒を請求します。
59角では48に合駒されて切れ模様なので、15角とします。
頭に利く駒は、取って38に打てば簡単ですから、26桂合しかありません。
この合駒読みは分かりやすいと思います。
26地点を塞ぐことが出来たので28銀と と金を取ります。
同香成や同桂成なら、38歩と打ち、同成香(桂)と取らせて46銀とすれば詰みます。
28銀には同香不成と応じるのが最善です。これで打歩詰の局面となりました。
46銀は38玉、また59角は48合でダメです。
ここで持駒の角桂を使って打歩詰を打開する好手順があります。
まず29桂と捨てます。
これは同香成の一手です。
そこで28角と焦点に捨てる短打が好手。カッコよく19角と打つのは同成香で無効。短く打つのが巧い手です。
同成香は38歩から46銀で駒余りの詰みですから、同桂成とします。
同桂不成と出来れば打歩詰に誘導できるのですが、桂は8段目の不成が禁手です。
6手目は香で取ることができたので不成で応じられたのですが、今度は桂なので成るしかないというわけです。これも桂の特性です。
28同成桂となり、38歩と打つことが出来ます。
これで待望の46銀が実現でき、収束です。
コンパクトな入玉図で桂香の成/不成を学べる作品でした。
金少桂:香は八段目不成ができるが桂はできない。
奥鳥羽生:成りたくなくても成らされる、桂の性。
★作者の意図を理解いただきありがとうございます!
西村章:28同香生をうっかりしてしばし悩んだ。
★もちろん香の特性も学べる作品です。
中出慶一:打歩誘導のやさしい香不成の例題局。
則内誠一郎:これを学んで入玉嫌いを治そう。
★打歩詰誘導の香不成は入玉特有の手筋ですね。
ほっと:10手目は同成香でまとめる方が簡単だと思うが、あえて教材向けにしたということか。
福原徹彦:角桂を如何に使い、打歩を防ぐか。欲を言えば10手目を同成香にしたい。
★桂と香の違いを学んでいただこうというのが主旨でした。
有吉弘敏:玉方の応手の限定方法に、無駄が無い。
★香は不成、桂は成という対称。
鳩森美羽:手順自体は易しいのだが、やりたいことをすべてやっている。脱帽の完成度。
★合駒、不成、打歩詰打開と盛沢山の内容。
竹中健一:駒の特性というテーマにはそぐわない感じがするが、作品としては狙いが明確で良いと思いました。
★桂馬は8段目では成るしかない、というのはやや地味なテーマだったかもしれませんね。
占魚亭:打歩詰を巡る攻防戦。遠打と短打。
★9手目19角は同成香で打歩詰が打開できません。
RINTARO:打歩回避の常套手段。完成度は高い。
★習いある手筋ですが、表現は洗練されています。
蛇塚の坂本:何とか成の形にもって行きたい攻め方とそうしたくない守備方の攻防を狭いところで、巧みに作り上げておられると痛感します。面白いと思います。
★易しい中にも攻防のアヤを楽しんでいただけたことと思います。
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年6月16日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 303号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] 9月号作品展「簡素図式(盤面5枚以内、使用駒は持駒含めて9枚以内)」(29手以内)
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年8月18日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号 ← いつもより広い部屋です ^^)
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台PartⅣ」(予定)
※課題作の投稿などはこちらまで
→ blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<8回目>
文字色【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<8回目>
近所の花壇。

■【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<8回目>
創棋会のネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」には、17名の方から解答をいただきました。
解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
有吉弘敏、奥鳥羽生、金少桂、則内誠一郎、鷲見慎吾、占魚亭、竹中健一、中出慶一、
西村章、鳩森美羽、福原徹彦、藤野勝好、蛇塚の坂本、ほっと、まさ、RINTARO
柳原裕司
多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
駒の特性を学ぶことが出来る作品が揃っていたので、楽しんでいただけたのではないかと思います。
⑪ 則内誠一郎作
.png)
【作意】24歩、13玉、25桂、22玉、23歩不成、11玉、12歩、同玉、13馬、11玉
22歩成、同歩、12歩、21玉、33桂生まで15手
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.54、A:7、B:6、C:0 (誤解:0、無解:3、無評価:1)
【作者のことば】
類型的な教材で申し訳ない。
★初手は24歩と打つしかありません。同桂は同馬、32玉、42とまでですから、13玉と銀を取ります。
13玉には25桂とします。12玉には34馬があるので、22玉と逃げます。
44馬は同桂があります。
23歩成も同玉なら13馬で詰むのですが11玉と逃げられると打歩詰です。
困ったようですが22玉には打歩詰打開の好手筋がありました。
23歩不成です。
こうしておけば11玉には12歩と打てます。
同玉に13馬と突っ込んで、11玉に22歩成と成捨てます。
同歩に12歩と打ち、21玉には33桂不成まで気持ちよく詰みました。
歩の不成で打歩詰を打開する。これも歩の特性です。
歩の性能を学べる一局でした。
占魚亭:打歩詰回避の不成は基本。後に成り捨てるのがいい。
★前作では「先打突歩詰」を歩の教材に出品いただきましたが、今回は歩の不成でした。
福原徹彦:歩の不成で打歩を回避し、その歩を成り捨ててまた打歩を打開する。
西村章:24歩2度進んでやっと成れました。
★歩の二段活用。
竹中健一:不成が入ることで、特定の駒の特性というよりも、成らないことによるメリットを伝えている感じですかね。
奥鳥羽生:成と不成で最も利き箇所の差が大きい歩。指将棋では考えられない詰将棋特有の不成。
★歩以外の小駒、銀桂香は成らないときは元の性能は残りますが、場合によっては成らない方が有利なこともあります。
しかし歩の場合は成らない方が有利というのは打歩詰打開のとき以外には考えられないので、歩の不成は詰将棋ならではです。
まさ:こちらも歩の特性。歩生も入ってさらに高度で、形もコンパクトで中級者向けの優れた教材。
★好形というのも教材には望ましい要件でしょうか。
有吉弘敏:この初形から不成がでるんですね。
★ちょっぴり意外性を感じていただけたでしょうか。
中出慶一:やさしい歩不成の練習題、後半既成に流れるのが残念ですね。
蛇塚の坂本:歩の使い方の妙、桂と馬の連携綺麗で素晴らしい。
★桂跳ねの詰め上がりは良い感じではないでしょうか。
RINTARO:歩不成を学ぶにはいいでしょうね。
ほっと:地味だが5手目が好手。
★「地味」というのも、もしかしたら歩の特性かも(笑)
金少桂:こちらも打った歩の活用。歩不成は初めて見たときはびっくりしたものです。
鳩森美羽:全体的にすらすらと手が流れる。歩生を見つけてこっそりガッツポーズ。
★「初めての不成」が解けたときの感動をずっと大切にしたいものです。
⑫ 中出慶一
.png)
【作意】16香、23玉、35桂、同と、24角成、同玉、15角、23玉、24銀、14玉
13銀成、同玉、14銀、同玉、33角成まで15手
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.64、A:9、B:5、C:0 (誤解:0、無解:3、無評価:0)
【作者のことば】
角の使い道(捨て方、打ち場所)を練習する教材?です。
と金を動かしてその位置に角を捨てるのがミソです。
24とが24金で表現できていればなお良かったですが…。
★初手は16香と打つ一手です。
15合ならば、26桂、23玉、34銀打、13玉(同と、同銀、32玉、43銀打)、24角成、同香(同玉は46角、35合、33銀打)、31角、同飛、15香、22玉、23銀打以下。少し手数がかかりますが15手駒余りの詰みです。
16香には23玉とかわします。
ここで手筋の35桂。33玉と角を取られても、44角と打てば銀二枚で詰む形。
35同と と応じますが、24銀などと打ってしまうと今度は32玉で詰みません。
14角も33玉でダメです。
ここは軽く24角成と捨てて、同玉に15角と打ち換えるのが好手順。
なお24角成に32玉は54角があり、43金合、33銀、41玉、63角成、52合、42銀打で簡単な詰み。
15角に13玉は、14銀、同玉、33角成できれいに詰みますが持駒が余ります。
23玉と引くのが最善です。
ここで14銀では32玉で詰まないので24銀と打つしかありません。
14玉と懐に逃げ込まれて困ったようですが、邪魔な銀を13銀成と捌き、同玉に14銀と打つのが好手順。
これで33角成まで気持ちの良い開き王手の詰みとなります。
金少桂:2手目合駒の変化が難物。作意は角の打ち換えから銀を用いての玉の誘導がうまい。
占魚亭:打ち換え以降の流れが見事です。
★2手目は少し読みが必要ですが、そこを越えれば気持ちの良い手順。
竹中健一:これはどの駒の特性なんだろうか…
★内容豊富で教材の主題がやや不明確?
RINTARO:教材にしては難しすぎます。序盤変化が多かったです。角の打ち換えが主眼。
まさ:角の特性と思うが、教材にはちょっと難しすぎるかな。
★角の打換えが主題というのは多くの方に伝わったようですが、序の変化が主題を伝えるうえでややマイナスだったかもしれません。
西村章:角だけでなく銀の打ち替えも入ってきれいな作品でした
蛇塚の坂本:玉を1四にもって行く銀棄てが、面白いと思いました。
★銀の打換えを評価された方も多数。
24に打った銀をすぐに捨て、直後に14に銀を捨てるのが気持ちのよい手順でした。
奥鳥羽生:横に利かない銀の特性により、14玉以降の詰将棋としての手順が可能になる。
★銀が横に利かないのでこういう回りくどい手段が必要になるのですが、それが詰将棋の面白さ。
福原徹彦: 23玉を14に呼ぶために銀を2枚使うのが贅沢感ある手順。35桂~24角成が見えにくかったです。
★取れる駒を動かしてその場所に捨てるというのも詰将棋らしい技ですね。
鳩森美羽:作意はすぐ見つかるも変化に戸惑う。特に2手目合駒がなぜかわからず苦戦した。
則内誠一郎:2手目合駒を割り切るのが大変。
★この変化を乗り越えれば、それほど面倒なものはありません。
有吉弘敏:一手一手変化を確認しながらすすめ。最後は気持ちよい詰め上がり。
★丁寧な読みの先に気持ちのよい収束が待っていました。
ほっと:16香・15角を打つ構成が良い。
★舞台装置をつくるところからスタートするのが収束を引き立てます。
力試しを除く14作中、もっとも好評を博した作品でした。
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年6月16日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 303号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] 9月号作品展「簡素図式(盤面5枚以内、使用駒は持駒含めて9枚以内)」(29手以内)
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年8月18日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号 ← いつもより広い部屋です ^^)
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台PartⅣ」(予定)
※課題作の投稿などはこちらまで
→ blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
以上
近所の花壇。

■【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<8回目>
創棋会のネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」には、17名の方から解答をいただきました。
解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
有吉弘敏、奥鳥羽生、金少桂、則内誠一郎、鷲見慎吾、占魚亭、竹中健一、中出慶一、
西村章、鳩森美羽、福原徹彦、藤野勝好、蛇塚の坂本、ほっと、まさ、RINTARO
柳原裕司
多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
駒の特性を学ぶことが出来る作品が揃っていたので、楽しんでいただけたのではないかと思います。
⑪ 則内誠一郎作
.png)
【作意】24歩、13玉、25桂、22玉、23歩不成、11玉、12歩、同玉、13馬、11玉
22歩成、同歩、12歩、21玉、33桂生まで15手
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.54、A:7、B:6、C:0 (誤解:0、無解:3、無評価:1)
【作者のことば】
類型的な教材で申し訳ない。
★初手は24歩と打つしかありません。同桂は同馬、32玉、42とまでですから、13玉と銀を取ります。
13玉には25桂とします。12玉には34馬があるので、22玉と逃げます。
44馬は同桂があります。
23歩成も同玉なら13馬で詰むのですが11玉と逃げられると打歩詰です。
困ったようですが22玉には打歩詰打開の好手筋がありました。
23歩不成です。
こうしておけば11玉には12歩と打てます。
同玉に13馬と突っ込んで、11玉に22歩成と成捨てます。
同歩に12歩と打ち、21玉には33桂不成まで気持ちよく詰みました。
歩の不成で打歩詰を打開する。これも歩の特性です。
歩の性能を学べる一局でした。
占魚亭:打歩詰回避の不成は基本。後に成り捨てるのがいい。
★前作では「先打突歩詰」を歩の教材に出品いただきましたが、今回は歩の不成でした。
福原徹彦:歩の不成で打歩を回避し、その歩を成り捨ててまた打歩を打開する。
西村章:24歩2度進んでやっと成れました。
★歩の二段活用。
竹中健一:不成が入ることで、特定の駒の特性というよりも、成らないことによるメリットを伝えている感じですかね。
奥鳥羽生:成と不成で最も利き箇所の差が大きい歩。指将棋では考えられない詰将棋特有の不成。
★歩以外の小駒、銀桂香は成らないときは元の性能は残りますが、場合によっては成らない方が有利なこともあります。
しかし歩の場合は成らない方が有利というのは打歩詰打開のとき以外には考えられないので、歩の不成は詰将棋ならではです。
まさ:こちらも歩の特性。歩生も入ってさらに高度で、形もコンパクトで中級者向けの優れた教材。
★好形というのも教材には望ましい要件でしょうか。
有吉弘敏:この初形から不成がでるんですね。
★ちょっぴり意外性を感じていただけたでしょうか。
中出慶一:やさしい歩不成の練習題、後半既成に流れるのが残念ですね。
蛇塚の坂本:歩の使い方の妙、桂と馬の連携綺麗で素晴らしい。
★桂跳ねの詰め上がりは良い感じではないでしょうか。
RINTARO:歩不成を学ぶにはいいでしょうね。
ほっと:地味だが5手目が好手。
★「地味」というのも、もしかしたら歩の特性かも(笑)
金少桂:こちらも打った歩の活用。歩不成は初めて見たときはびっくりしたものです。
鳩森美羽:全体的にすらすらと手が流れる。歩生を見つけてこっそりガッツポーズ。
★「初めての不成」が解けたときの感動をずっと大切にしたいものです。
⑫ 中出慶一
.png)
【作意】16香、23玉、35桂、同と、24角成、同玉、15角、23玉、24銀、14玉
13銀成、同玉、14銀、同玉、33角成まで15手
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.64、A:9、B:5、C:0 (誤解:0、無解:3、無評価:0)
【作者のことば】
角の使い道(捨て方、打ち場所)を練習する教材?です。
と金を動かしてその位置に角を捨てるのがミソです。
24とが24金で表現できていればなお良かったですが…。
★初手は16香と打つ一手です。
15合ならば、26桂、23玉、34銀打、13玉(同と、同銀、32玉、43銀打)、24角成、同香(同玉は46角、35合、33銀打)、31角、同飛、15香、22玉、23銀打以下。少し手数がかかりますが15手駒余りの詰みです。
16香には23玉とかわします。
ここで手筋の35桂。33玉と角を取られても、44角と打てば銀二枚で詰む形。
35同と と応じますが、24銀などと打ってしまうと今度は32玉で詰みません。
14角も33玉でダメです。
ここは軽く24角成と捨てて、同玉に15角と打ち換えるのが好手順。
なお24角成に32玉は54角があり、43金合、33銀、41玉、63角成、52合、42銀打で簡単な詰み。
15角に13玉は、14銀、同玉、33角成できれいに詰みますが持駒が余ります。
23玉と引くのが最善です。
ここで14銀では32玉で詰まないので24銀と打つしかありません。
14玉と懐に逃げ込まれて困ったようですが、邪魔な銀を13銀成と捌き、同玉に14銀と打つのが好手順。
これで33角成まで気持ちの良い開き王手の詰みとなります。
金少桂:2手目合駒の変化が難物。作意は角の打ち換えから銀を用いての玉の誘導がうまい。
占魚亭:打ち換え以降の流れが見事です。
★2手目は少し読みが必要ですが、そこを越えれば気持ちの良い手順。
竹中健一:これはどの駒の特性なんだろうか…
★内容豊富で教材の主題がやや不明確?
RINTARO:教材にしては難しすぎます。序盤変化が多かったです。角の打ち換えが主眼。
まさ:角の特性と思うが、教材にはちょっと難しすぎるかな。
★角の打換えが主題というのは多くの方に伝わったようですが、序の変化が主題を伝えるうえでややマイナスだったかもしれません。
西村章:角だけでなく銀の打ち替えも入ってきれいな作品でした
蛇塚の坂本:玉を1四にもって行く銀棄てが、面白いと思いました。
★銀の打換えを評価された方も多数。
24に打った銀をすぐに捨て、直後に14に銀を捨てるのが気持ちのよい手順でした。
奥鳥羽生:横に利かない銀の特性により、14玉以降の詰将棋としての手順が可能になる。
★銀が横に利かないのでこういう回りくどい手段が必要になるのですが、それが詰将棋の面白さ。
福原徹彦: 23玉を14に呼ぶために銀を2枚使うのが贅沢感ある手順。35桂~24角成が見えにくかったです。
★取れる駒を動かしてその場所に捨てるというのも詰将棋らしい技ですね。
鳩森美羽:作意はすぐ見つかるも変化に戸惑う。特に2手目合駒がなぜかわからず苦戦した。
則内誠一郎:2手目合駒を割り切るのが大変。
★この変化を乗り越えれば、それほど面倒なものはありません。
有吉弘敏:一手一手変化を確認しながらすすめ。最後は気持ちよい詰め上がり。
★丁寧な読みの先に気持ちのよい収束が待っていました。
ほっと:16香・15角を打つ構成が良い。
★舞台装置をつくるところからスタートするのが収束を引き立てます。
力試しを除く14作中、もっとも好評を博した作品でした。
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年6月16日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 303号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] 9月号作品展「簡素図式(盤面5枚以内、使用駒は持駒含めて9枚以内)」(29手以内)
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年8月18日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号 ← いつもより広い部屋です ^^)
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台PartⅣ」(予定)
※課題作の投稿などはこちらまで
→ blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
以上
【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<7回目>
【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<7回目>
<写真>
近所でみかけた花。

■【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<7回目>
創棋会のネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」には、17名の方から解答をいただきました。
解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
有吉弘敏、奥鳥羽生、金少桂、則内誠一郎、鷲見慎吾、占魚亭、竹中健一、中出慶一、
西村章、鳩森美羽、福原徹彦、藤野勝好、蛇塚の坂本、ほっと、まさ、RINTARO
柳原裕司
多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
駒の特性を学ぶことが出来る作品が揃っていたので、楽しんでいただけたのではないかと思います。
⑨ RINTARO作
.png)
【作意】42銀、同玉、53銀生、31玉、42銀生、22玉、33銀生、同玉、23金、
42玉、43桂成、同玉、53金まで13手詰
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.60、A:10、B:4、C:1 (誤解:0、無解:2、無評価:0)
★32銀から迫るのは駒が足りません。
53金が質駒然としているので、これに狙いをつける42銀が正着。
22玉なら、33銀不成から23金と打って早いので、42同玉と取ります。
そこで53の金を取るですが、53銀不成とするのが好手。
31玉に42銀不成と追撃。
22玉にも33銀不成と銀の単騎攻撃が続きます。
不成でなければ13玉とされて逃れます。
33同玉と応じるしかないのですが、23金とおさえて、42玉に43桂成と捨てるのが気持ちの良い決め手。同玉に53金までの詰み。
銀の連続不成が楽しい作品でした。
奥鳥羽生:不成に使えば独特の個性を発揮する銀。
福原徹彦:銀の追跡で斜め駒の特性が表れている。
★「銀は千鳥に使え」ですね。
まさ:これは銀の特性をきれいに表現している。
竹中健一:銀の特長をうまく表現していると思いました!
★斜め後ろに利くのが金と銀の違い。
有吉弘敏:3連続銀生が簡潔な構図で実現されている。
占魚亭:いい感じの銀の押し売り。
★不成の効果がすぐには表れないところがいいですね。
則内誠一郎:チェス盤ならば千鳥が引き立つ。
★このまま一直線に不成で動かしたかった…
鳩森美羽:生々しい現場に遭遇。2手目の変化でばれてしまうのはちょっと損。
★33銀不成が変化にも出てきます。そちらも含めて銀の不成を楽しんでください。
ほっと:こっちも定番。
蛇塚の坂本:銀二枚の動きが実に美しく素晴らしい、でも手なり一本道だと思う。
★易しいから銀の不成を味わっていただけるということもありますが。
中出慶一:銀不成活用の見本。のこぎり状の3回銀不成が見事に実現されている。持駒銀を51に配すれは銀4回不成が実現できる。
★紛れは少なくなりますが、不成の回数は増えますね。
作者:53銀不成を入れたかったのでこうなりました。93から始める図もあります。

★こちらは23手。楽しい趣向詰になっています。
鷲見慎吾:テーマは銀と予想、無理矢理押し打った銀だけではなく、最後は桂馬で捨てて気分良いスッキリした詰上り。
金少桂:徹底した銀不成。収束で舞台装置の桂成捨てが入ったのもうまい。
★収束に捨駒が入ると手順が引き締まります。
西村章:昔ダンスの歩というのがあったけど、これはダンスの銀ですね。
★銀が玉を追いかけるさまをダンスに見立てましたか。
⑩ 則内誠一郎作
.png)
【作意】15歩、同玉、16歩、14玉、25角、同香、15歩、23玉、24歩、同銀、
32馬、13玉、14歩まで13手詰
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.62、A:7、B:6、C:0 (誤解:0、無解:3、無評価:1)
【作者のことば】
初手25角で打歩詰を教える。
★25角と打ち込むのが有力そうですね。
同香なら15歩と打って同玉に25馬を見せ、23玉には24歩と叩けば、22玉なら32香成、同玉なら34馬、同銀でも32馬から14歩の要領で詰みます。
しかし25角には34玉と寄り34馬、15玉の局面は打歩詰です。
そこで15歩と捨てて同玉に16歩と先に拠点を作っておくのが手順の妙。
こうしておけば25角には同香の一手です。
そこで15歩と突き出すのが味の良い手。
取れば25馬の一手詰ですから23玉と逃げますが、最後の一歩を使って24歩と叩きます。
22玉は32香成、また同玉は34馬で、いずれも駒余り。
同銀と取りますが、32馬から14歩の突歩詰。
歩が活躍する作品でした。
福原徹彦:歩の使い方が上手い。
蛇塚の坂本:実に歩の動き使い方が巧みで面白い。
★歩は一つ前に利くだけの駒。
王手は打つか突くか、どちらかしかありませんが、演出次第でこういう楽しい作品が生まれます。
まさ:打歩詰はだめだが突歩詰は可という歩の特性がよくわかる。
★もう一つ「打歩詰の禁」というのが、歩の特性ですね。
占魚亭:先打突歩詰。きれいにできていますね。
★「先打突歩詰」という打歩詰打開の高級手筋を教材向けに易しく表現された一品。
有吉弘敏:16に打った歩が、15-->14と動く。
金少桂:この手数で打った歩を2回も突くとは驚き。
中出慶一:歩の活用術を学ぶのに、先打突歩を2回行う優れものです。
★16に打った歩が二度動くのがセールスポイントです。
奥鳥羽生:打って・・・突いて・・・、可愛いという感じの歩の特性。
★小品という言葉がピッタリでしょうか。
竹中健一:持ち歩の使い方のお手本ということでしょうか。歩の特性は難しいですよね。。。
★「一歩千金」という格言もあります。実戦でも歩の活用は難しい。
ほっと:もっといろいろできそう。
★教材向けにあっさりと仕上げたものと思いますが…。
鳩森美羽:一歩一歩踏みしめて、13手を歩ききった。ゆるやかな手順が心地よい。
★派手な手は出てきませんが、味の良い手順は解いて心地良いですね。
西村章:小太刀の様に歩を操る妙手順。
★昭和の名棋士の一人である丸田祐三九段は、歩の使い方が巧みなことから「小太刀の名手」と呼ばれましたね。
RINTARO:完璧な構成。今回のNo.1でしょう。
★歩という駒の特性を的確に表現された一局でした。
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年6月16日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 303号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] 9月号作品展「簡素図式(盤面5枚以内、使用駒は持駒含めて9枚以内)」(29手以内)
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年8月18日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号 ← いつもより広い部屋です ^^)
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台PartⅣ」(予定)
※課題作の投稿などはこちらまで
→ blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
以上
<写真>
近所でみかけた花。

■【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<7回目>
創棋会のネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」には、17名の方から解答をいただきました。
解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
有吉弘敏、奥鳥羽生、金少桂、則内誠一郎、鷲見慎吾、占魚亭、竹中健一、中出慶一、
西村章、鳩森美羽、福原徹彦、藤野勝好、蛇塚の坂本、ほっと、まさ、RINTARO
柳原裕司
多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
駒の特性を学ぶことが出来る作品が揃っていたので、楽しんでいただけたのではないかと思います。
⑨ RINTARO作
.png)
【作意】42銀、同玉、53銀生、31玉、42銀生、22玉、33銀生、同玉、23金、
42玉、43桂成、同玉、53金まで13手詰
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.60、A:10、B:4、C:1 (誤解:0、無解:2、無評価:0)
★32銀から迫るのは駒が足りません。
53金が質駒然としているので、これに狙いをつける42銀が正着。
22玉なら、33銀不成から23金と打って早いので、42同玉と取ります。
そこで53の金を取るですが、53銀不成とするのが好手。
31玉に42銀不成と追撃。
22玉にも33銀不成と銀の単騎攻撃が続きます。
不成でなければ13玉とされて逃れます。
33同玉と応じるしかないのですが、23金とおさえて、42玉に43桂成と捨てるのが気持ちの良い決め手。同玉に53金までの詰み。
銀の連続不成が楽しい作品でした。
奥鳥羽生:不成に使えば独特の個性を発揮する銀。
福原徹彦:銀の追跡で斜め駒の特性が表れている。
★「銀は千鳥に使え」ですね。
まさ:これは銀の特性をきれいに表現している。
竹中健一:銀の特長をうまく表現していると思いました!
★斜め後ろに利くのが金と銀の違い。
有吉弘敏:3連続銀生が簡潔な構図で実現されている。
占魚亭:いい感じの銀の押し売り。
★不成の効果がすぐには表れないところがいいですね。
則内誠一郎:チェス盤ならば千鳥が引き立つ。
★このまま一直線に不成で動かしたかった…
鳩森美羽:生々しい現場に遭遇。2手目の変化でばれてしまうのはちょっと損。
★33銀不成が変化にも出てきます。そちらも含めて銀の不成を楽しんでください。
ほっと:こっちも定番。
蛇塚の坂本:銀二枚の動きが実に美しく素晴らしい、でも手なり一本道だと思う。
★易しいから銀の不成を味わっていただけるということもありますが。
中出慶一:銀不成活用の見本。のこぎり状の3回銀不成が見事に実現されている。持駒銀を51に配すれは銀4回不成が実現できる。
★紛れは少なくなりますが、不成の回数は増えますね。
作者:53銀不成を入れたかったのでこうなりました。93から始める図もあります。

★こちらは23手。楽しい趣向詰になっています。
鷲見慎吾:テーマは銀と予想、無理矢理押し打った銀だけではなく、最後は桂馬で捨てて気分良いスッキリした詰上り。
金少桂:徹底した銀不成。収束で舞台装置の桂成捨てが入ったのもうまい。
★収束に捨駒が入ると手順が引き締まります。
西村章:昔ダンスの歩というのがあったけど、これはダンスの銀ですね。
★銀が玉を追いかけるさまをダンスに見立てましたか。
⑩ 則内誠一郎作
.png)
【作意】15歩、同玉、16歩、14玉、25角、同香、15歩、23玉、24歩、同銀、
32馬、13玉、14歩まで13手詰
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.62、A:7、B:6、C:0 (誤解:0、無解:3、無評価:1)
【作者のことば】
初手25角で打歩詰を教える。
★25角と打ち込むのが有力そうですね。
同香なら15歩と打って同玉に25馬を見せ、23玉には24歩と叩けば、22玉なら32香成、同玉なら34馬、同銀でも32馬から14歩の要領で詰みます。
しかし25角には34玉と寄り34馬、15玉の局面は打歩詰です。
そこで15歩と捨てて同玉に16歩と先に拠点を作っておくのが手順の妙。
こうしておけば25角には同香の一手です。
そこで15歩と突き出すのが味の良い手。
取れば25馬の一手詰ですから23玉と逃げますが、最後の一歩を使って24歩と叩きます。
22玉は32香成、また同玉は34馬で、いずれも駒余り。
同銀と取りますが、32馬から14歩の突歩詰。
歩が活躍する作品でした。
福原徹彦:歩の使い方が上手い。
蛇塚の坂本:実に歩の動き使い方が巧みで面白い。
★歩は一つ前に利くだけの駒。
王手は打つか突くか、どちらかしかありませんが、演出次第でこういう楽しい作品が生まれます。
まさ:打歩詰はだめだが突歩詰は可という歩の特性がよくわかる。
★もう一つ「打歩詰の禁」というのが、歩の特性ですね。
占魚亭:先打突歩詰。きれいにできていますね。
★「先打突歩詰」という打歩詰打開の高級手筋を教材向けに易しく表現された一品。
有吉弘敏:16に打った歩が、15-->14と動く。
金少桂:この手数で打った歩を2回も突くとは驚き。
中出慶一:歩の活用術を学ぶのに、先打突歩を2回行う優れものです。
★16に打った歩が二度動くのがセールスポイントです。
奥鳥羽生:打って・・・突いて・・・、可愛いという感じの歩の特性。
★小品という言葉がピッタリでしょうか。
竹中健一:持ち歩の使い方のお手本ということでしょうか。歩の特性は難しいですよね。。。
★「一歩千金」という格言もあります。実戦でも歩の活用は難しい。
ほっと:もっといろいろできそう。
★教材向けにあっさりと仕上げたものと思いますが…。
鳩森美羽:一歩一歩踏みしめて、13手を歩ききった。ゆるやかな手順が心地よい。
★派手な手は出てきませんが、味の良い手順は解いて心地良いですね。
西村章:小太刀の様に歩を操る妙手順。
★昭和の名棋士の一人である丸田祐三九段は、歩の使い方が巧みなことから「小太刀の名手」と呼ばれましたね。
RINTARO:完璧な構成。今回のNo.1でしょう。
★歩という駒の特性を的確に表現された一局でした。
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年6月16日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 303号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] 9月号作品展「簡素図式(盤面5枚以内、使用駒は持駒含めて9枚以内)」(29手以内)
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年8月18日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号 ← いつもより広い部屋です ^^)
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台PartⅣ」(予定)
※課題作の投稿などはこちらまで
→ blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
以上
【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<6回目>
【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<6回目>
4月下旬の通勤途上の風景。つつじも見頃です。

■【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<6回目>
創棋会のネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」には、17名の方から解答をいただきました。
解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
有吉弘敏、奥鳥羽生、金少桂、則内誠一郎、鷲見慎吾、占魚亭、竹中健一、中出慶一、
西村章、鳩森美羽、福原徹彦、藤野勝好、蛇塚の坂本、ほっと、まさ、RINTARO
柳原裕司
多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
駒の特性を学ぶことが出来る作品が揃っていたので、楽しんでいただけたのではないかと思います。
本日も2題の結果発表です。
⑦ 吉松智明作
.png)
【作意】31角、同玉、11飛成、42玉、51龍、43玉、54龍、42玉、41金、同玉
51龍、同玉、52金まで13手
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.07、A:4、B:8、C:3 (誤解:0、無解:2、無評価:0)
【作者のことば】
飛車の特性を表現した作品です。17→11→51→54→51と、縦横に大きな軌跡を描くのは飛車ならではの動き。
もっとも既成手筋の組み合わせで、易しすぎるとのご意見が多そうです。
少ない駒数でまとまった点が多少は救いでしょうか。
★ポツンと離れた17飛の活用を考えないといけません。
12金、23玉、45角という手が見えますが、24玉で詰みません。
11角、23玉、33角成と飛車を取るのは俗手で、33同歩で詰みません。
(飛車が16だと、11角、23玉、14金、34玉、33角成で詰みます)
ここは筋良く31角と捨てるのが正解。
23玉なら13角成、34玉、35金、43玉に47飛と回って詰みます。この変化が、ちょっと見えにくかったかもしれません。
31同玉に11飛成と飛び込みます。
21合なら41金までですから42玉と逃げますが51龍と追撃。
取れば52金の頭金ですから43玉と逃げます。
これにはいったん54龍とゆるめて42玉と押し戻します。
すぐに51龍と行くのは43玉で千日手。
ここは41金の尻金から51龍が3手一組の好手順。
17の飛車が縦横に動いて玉を仕留めます。
飛車の特性が発揮された一局でした。
有吉弘敏:テーマは飛車。大きく動く。
西村章:飛車が縦横に大活躍。
★飛車のダイナミックな動きを楽しんでいただければありがたいです。
奥鳥羽生:一枚龍に追われる夢を見た、二丁飛車に匹敵する龍の強力さ。
★一枚の飛車で追う手筋には一間龍というのもありますね。
蛇塚の坂本:手が見え過ぎて手なり一本道の感じ。
ほっと:定番すぎて。
★やや単調でしたか…
占魚亭:習いある手順。教材向きであるのは間違いない。
則内誠一郎:ラジオ体操と同じくらい役立つ。
まさ:類型的だが、飛(龍)の威力を示す教材としては好適。
★定番には定番の良さもあるということでしょうか。
RINTARO:2手目の変化に悩むも作意は一直線。気持ち良かったです。
鷲見慎吾:テーマは龍と予想、転回からのただ捨てはまさに龍ならではの手順ですね。作意はすぐ見えましたが、2手目からの変化がやりづらく感じました。
★2手目が唯一の変化。
福原徹彦: 31角から始まる追いかけっこ。初手で13角と間違えたりしなければすらすら。
★31角が発見できれば、すらすらです。
鳩森美羽:この収束にいくのなら序盤にもう一つ新味が欲しい気がする。自分ならそう作りたい。
★素材むき出しでした。
金少桂:少し変わった風味の龍追い。
中出慶一:龍の捨て方の見本的手筋作。 作家の立場からは、この収束手順を2(または3)回繰り返すミニ趣向が作れたら良いのにねえ・・・
★持駒の金を一枚にして44金、54龍で収束する筋にすれば、54龍~51龍を何度か繰り返すことはできそうですね。
竹中健一:短評:金の使い方のお手本みたいな作品。
★尻金と頭金を学べました(笑)
⑧ 西村 章作
.png)
【作意】32馬、52玉、41馬、同玉、33桂、51玉、63桂、同銀、41桂成、同玉
53桂、51玉、43桂まで13手
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.29、A:5、B:8、C:1 (誤解:0、無解:2、無評価:1)
【作者のことば】
初手32馬より馬を捌いて捨ててから5手目より桂の連打。7手目63桂と捨ててから33の桂を53に打ち換えるのが狙いです。
★二段目に飛車を配して持駒桂4枚とくれば、詰上りは見えたも同然。
しかしいきなり31馬と捨てたのでは同玉と取られて、23には馬が、43には銀が利いていて、桂の打ち場所がありません。
23馬と気前よく捨てるのも同馬があります。そこで53桂としても31玉で詰みません。
初手は32馬といきます。
51玉なら33馬と引いて詰み。
52玉とされるとちょっと不安な局面ですが、41馬と捨てるのが好手。
同玉に33桂が好点です。53桂では31玉で詰みません。33桂なら21とがあります。
51玉と寄ったとき63桂が継続の巧打。同銀と取らせて43の利きを消します。
51玉に43桂では同銀、63桂を同馬と取られてしまいます。
63同銀と取らせて41桂成から53桂と打ち換えるのが決め手。
銀の利きが消えたのでどちらに逃げても桂打ちまで。
桂の特性がよく出た一局です。
蛇塚の坂本:馬棄てから桂4枚の攻めが、コミカルで面白い。
竹中健一:二段飛車と桂の組み合わせは楽しいですよね!
★わかっていても楽しい桂の攻め。
有吉弘敏:桂の打ち方に一瞬迷う。
中出慶一:まさに桂の捨て方を学ぶ例題。守備銀を移動させて桂打ち位置を旨く作り出している。
★桂の打ち方がちょっとパズル的。
RINTARO:序の馬捨ては入れたほうがいいんでしょうか。
★頭4手を省いて易しい教材にするのもありかと思いますが、これが入って詰将棋らしくなったように思います。
福原徹彦:41玉の形にするための序4手が洒落ている。4桂の使い方も良い。
占魚亭:馬を消す頭4手が巧い。
★導入の評価はまずます。
まさ:まずは31馬と捨てそうになる。
鳩森美羽:馬がいなくなってからは易しいが、初手23馬や31馬などとしてみて大混乱。
★初手の紛れはちょっとしたスパイス。
ほっと:4手目の変化のためだけに55銀を置くのはちょっと。
★もう少し軽い配置があったかもしれませんね。
則内誠一郎:四桂あって詰まぬ事なし(嘘)。
★格言は三枚ですが、本局は四枚で詰み(笑)
鷲見慎吾:テーマは桂と予想、最後は予想通りの詰上りでした。
★予定調和もまた楽しいものです。
金少桂:王手地点の2マス隣にもう1つ利きが生じる桂の特性で玉を挟み打っていく。
奥鳥羽生:飛角香とは味の異なる飛び道具、桂。
★玉に接することなく王手され、合駒も効かないのは桂馬だけですね。
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年6月16日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 303号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] 9月号作品展「簡素図式(盤面5枚以内、使用駒は持駒含めて9枚以内)」(29手以内)
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年8月18日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号 ← いつもより広い部屋です ^^)
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台PartⅣ」(予定)
※課題作の投稿などはこちらまで
→ blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)
4月下旬の通勤途上の風景。つつじも見頃です。

■【結果発表】ネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」<6回目>
創棋会のネット作品展「教材に使える詰将棋~駒の特性を学ぶ~」には、17名の方から解答をいただきました。
解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
有吉弘敏、奥鳥羽生、金少桂、則内誠一郎、鷲見慎吾、占魚亭、竹中健一、中出慶一、
西村章、鳩森美羽、福原徹彦、藤野勝好、蛇塚の坂本、ほっと、まさ、RINTARO
柳原裕司
多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
駒の特性を学ぶことが出来る作品が揃っていたので、楽しんでいただけたのではないかと思います。
本日も2題の結果発表です。
⑦ 吉松智明作
.png)
【作意】31角、同玉、11飛成、42玉、51龍、43玉、54龍、42玉、41金、同玉
51龍、同玉、52金まで13手
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.07、A:4、B:8、C:3 (誤解:0、無解:2、無評価:0)
【作者のことば】
飛車の特性を表現した作品です。17→11→51→54→51と、縦横に大きな軌跡を描くのは飛車ならではの動き。
もっとも既成手筋の組み合わせで、易しすぎるとのご意見が多そうです。
少ない駒数でまとまった点が多少は救いでしょうか。
★ポツンと離れた17飛の活用を考えないといけません。
12金、23玉、45角という手が見えますが、24玉で詰みません。
11角、23玉、33角成と飛車を取るのは俗手で、33同歩で詰みません。
(飛車が16だと、11角、23玉、14金、34玉、33角成で詰みます)
ここは筋良く31角と捨てるのが正解。
23玉なら13角成、34玉、35金、43玉に47飛と回って詰みます。この変化が、ちょっと見えにくかったかもしれません。
31同玉に11飛成と飛び込みます。
21合なら41金までですから42玉と逃げますが51龍と追撃。
取れば52金の頭金ですから43玉と逃げます。
これにはいったん54龍とゆるめて42玉と押し戻します。
すぐに51龍と行くのは43玉で千日手。
ここは41金の尻金から51龍が3手一組の好手順。
17の飛車が縦横に動いて玉を仕留めます。
飛車の特性が発揮された一局でした。
有吉弘敏:テーマは飛車。大きく動く。
西村章:飛車が縦横に大活躍。
★飛車のダイナミックな動きを楽しんでいただければありがたいです。
奥鳥羽生:一枚龍に追われる夢を見た、二丁飛車に匹敵する龍の強力さ。
★一枚の飛車で追う手筋には一間龍というのもありますね。
蛇塚の坂本:手が見え過ぎて手なり一本道の感じ。
ほっと:定番すぎて。
★やや単調でしたか…
占魚亭:習いある手順。教材向きであるのは間違いない。
則内誠一郎:ラジオ体操と同じくらい役立つ。
まさ:類型的だが、飛(龍)の威力を示す教材としては好適。
★定番には定番の良さもあるということでしょうか。
RINTARO:2手目の変化に悩むも作意は一直線。気持ち良かったです。
鷲見慎吾:テーマは龍と予想、転回からのただ捨てはまさに龍ならではの手順ですね。作意はすぐ見えましたが、2手目からの変化がやりづらく感じました。
★2手目が唯一の変化。
福原徹彦: 31角から始まる追いかけっこ。初手で13角と間違えたりしなければすらすら。
★31角が発見できれば、すらすらです。
鳩森美羽:この収束にいくのなら序盤にもう一つ新味が欲しい気がする。自分ならそう作りたい。
★素材むき出しでした。
金少桂:少し変わった風味の龍追い。
中出慶一:龍の捨て方の見本的手筋作。 作家の立場からは、この収束手順を2(または3)回繰り返すミニ趣向が作れたら良いのにねえ・・・
★持駒の金を一枚にして44金、54龍で収束する筋にすれば、54龍~51龍を何度か繰り返すことはできそうですね。
竹中健一:短評:金の使い方のお手本みたいな作品。
★尻金と頭金を学べました(笑)
⑧ 西村 章作
.png)
【作意】32馬、52玉、41馬、同玉、33桂、51玉、63桂、同銀、41桂成、同玉
53桂、51玉、43桂まで13手
【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
平均点:2.29、A:5、B:8、C:1 (誤解:0、無解:2、無評価:1)
【作者のことば】
初手32馬より馬を捌いて捨ててから5手目より桂の連打。7手目63桂と捨ててから33の桂を53に打ち換えるのが狙いです。
★二段目に飛車を配して持駒桂4枚とくれば、詰上りは見えたも同然。
しかしいきなり31馬と捨てたのでは同玉と取られて、23には馬が、43には銀が利いていて、桂の打ち場所がありません。
23馬と気前よく捨てるのも同馬があります。そこで53桂としても31玉で詰みません。
初手は32馬といきます。
51玉なら33馬と引いて詰み。
52玉とされるとちょっと不安な局面ですが、41馬と捨てるのが好手。
同玉に33桂が好点です。53桂では31玉で詰みません。33桂なら21とがあります。
51玉と寄ったとき63桂が継続の巧打。同銀と取らせて43の利きを消します。
51玉に43桂では同銀、63桂を同馬と取られてしまいます。
63同銀と取らせて41桂成から53桂と打ち換えるのが決め手。
銀の利きが消えたのでどちらに逃げても桂打ちまで。
桂の特性がよく出た一局です。
蛇塚の坂本:馬棄てから桂4枚の攻めが、コミカルで面白い。
竹中健一:二段飛車と桂の組み合わせは楽しいですよね!
★わかっていても楽しい桂の攻め。
有吉弘敏:桂の打ち方に一瞬迷う。
中出慶一:まさに桂の捨て方を学ぶ例題。守備銀を移動させて桂打ち位置を旨く作り出している。
★桂の打ち方がちょっとパズル的。
RINTARO:序の馬捨ては入れたほうがいいんでしょうか。
★頭4手を省いて易しい教材にするのもありかと思いますが、これが入って詰将棋らしくなったように思います。
福原徹彦:41玉の形にするための序4手が洒落ている。4桂の使い方も良い。
占魚亭:馬を消す頭4手が巧い。
★導入の評価はまずます。
まさ:まずは31馬と捨てそうになる。
鳩森美羽:馬がいなくなってからは易しいが、初手23馬や31馬などとしてみて大混乱。
★初手の紛れはちょっとしたスパイス。
ほっと:4手目の変化のためだけに55銀を置くのはちょっと。
★もう少し軽い配置があったかもしれませんね。
則内誠一郎:四桂あって詰まぬ事なし(嘘)。
★格言は三枚ですが、本局は四枚で詰み(笑)
鷲見慎吾:テーマは桂と予想、最後は予想通りの詰上りでした。
★予定調和もまた楽しいものです。
金少桂:王手地点の2マス隣にもう1つ利きが生じる桂の特性で玉を挟み打っていく。
奥鳥羽生:飛角香とは味の異なる飛び道具、桂。
★玉に接することなく王手され、合駒も効かないのは桂馬だけですね。
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2019年6月16日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 303号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] 9月号作品展「簡素図式(盤面5枚以内、使用駒は持駒含めて9枚以内)」(29手以内)
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年8月18日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 302号 ← いつもより広い部屋です ^^)
[会費] 無料
[課題] ネット作品展「すらすら解ける20手台PartⅣ」(予定)
※課題作の投稿などはこちらまで
→ blogsokikaitusin■gmail.com (■を@に変えてください)