もうすぐ例会~創棋会例会は12月16日(日)~
<もうすぐ例会~創棋会例会は12月16日(日)~>
近所の図書館はレトロな洋館の雰囲気。
ときどき利用させていただいています。

■将棋世界1月号
・イメージと読みの将棋観(148P)
「無双・図巧を全部解けばプロの四段になれるか?」という質問は世代差が表れていて興味深いです。読みの力を鍛えることに意味はあるが指将棋の棋力アップには関係ないというのが平均的な意見のように受け止めました。
実戦で20~30手の詰みを読むことはあっても50手台というのはない、また詰将棋には答があって実戦では詰むかどうかわからないということもあります。
「詰将棋が実戦の役に立つ」というのは、初心から中級あたりまでは、棋力向上の方法の一つとして間違いのない話だと思いますが、高段者のレベルではちょっとフィットしないということなのでしょうね。
・内藤九段のエッセー(194P)
有名な実戦初形創作についての思い出話などを語っておられます。弟子に「長編詰将棋を作ろうとしないこと」とお話しされたというのが面白い。
・編集日誌(241P)
なんと詰パラ11月号の大学院の問題(齋藤・岩村両氏の合作)が転載されています情報源が宮田敦史六段というのも素晴らしい。
・2月号の付録はプロ棋士の詰将棋。これも楽しみです。
■もうすぐ例会
次回例会は以下の通りです。今年最後の例会です。皆さまのご参加。お待ちしています。
[日時] 2018年12月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F 多目的ルーム
https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 「平成31年に因んだ作品」(29手以内)
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
■創棋会の次回課題~平成31年に因んだ作品~
創棋会の次回課題は「平成31年に因んだ作品」(29手以内)です。
パッと浮かぶのが、平成の「31」、西暦の「2019」、干支は「亥(ヰ)」というところ。
これだけでもさまざまな表現が可能なのではないでしょうか。
投稿作は12月例会(12/16)で選考の上、3月号で出題の予定です。
平成最後の年に相応しい好作の投稿をお待ちしています。
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
それでは例題紹介です。
今回は曲詰を三作紹介させていただきます。
森田正司作 近代将棋・詰パラ1983年2月(『現代詰将棋中編名作選』第39番_修正図)

盤面「ヰ」の字。1983年(昭和58年)の年賀詰。
森田さんは当時、年賀詰には盤面曲詰を手がけておられました。本局もその一つ。
玉は狭いがこのままでは打歩詰。
まずは65銀と桂馬を入手。
同との局面で53桂成と捌くのが筋に見えるが、同玉、63と、42玉、33歩成、41玉、42歩、31玉、43と と手は続きますが22玉とされて僅かに詰みません。
55歩から清算するのが正解です。
65同玉まで進めて、67桂と拠点を据えます。
65玉、75と、54玉でまたもや打歩詰。
ここで56飛と捨ててしまうのが思い切った一手。
<11手目:56飛>

同桂と取らせれば55歩が打てます。
以下、44玉に33桂成から43成桂と銀を奪い、合駒の歩も取って、33歩成から32銀と打って収束です。
きれいに捌ける盤面曲詰の好作です。
【手順】65銀、同と、55歩、同と、同金、同玉、67桂、65玉、75と、54玉、
56飛、同桂、55歩、44玉、33桂成、45歩、43成桂、同玉、45香、32玉、
33歩成、21玉、32銀、11玉、12歩、同玉、23銀成、21玉、22とまで29手詰
田中至作「ヰ」 1969年5月 『過雁組曲』第25番

65金が質駒だがいきなり65金と取っては同香で64に逃げ道が出来てしまいます。
45金と押さえて56玉に65銀と取るのが正しい手順。
今度は45に打った金が邪魔になったので46金と捨てます。
同桂と取ると45銀~56銀~47金~34馬という筋で早く詰むので、同玉と応じます。
そこで35銀と桂を入手。
同玉は25馬、また同馬なら47金で簡単ですから、55玉とかわします。
ここで67桂と捨て同と と取らせて67の逃げ道を塞いでおくのが好手順。
準備工作が出来たので、重いようですが45金と打ち、56玉に直ぐ46金と引いて同桂とさせるのが気持ちの良い手順です。
これで45銀と引くことが出来、55玉に56銀から47金と連続して捨てるのが決め手。
同馬に34馬と活用して、55玉に45馬まで「ヰ」の字が浮かびました。
<詰上り「ヰ」>

【手順】45金、56玉、65銀、同香、46金、同玉、35銀、55玉、67桂、同と、
45金、56玉、46金、同桂、45銀、55玉、56銀、同玉、47金、同馬、
34馬、55玉、45馬、まで23手詰
門脇芳雄作 詰パラ1956年1月(『曲詰百歌仙』第39番)

74金と銀を取って、54玉に64金と捨てておくのが軽妙な序奏。
64同玉は55銀で簡単ですから、同桂と取る一手。
同桂に55銀と打ったとき65玉には74角という手で詰むのが74金消去の効果です。
55銀には43玉と引きますがここで目の覚めるような好手順が飛び出します。
65角と捨て、同角に54銀と突っ込みます!
<9手目:54銀>

54同角には55桂の一発。
同玉と応じるしかありませんが、63銀不成と捌いて92龍の横利きが通りました。
65角と捨てておかないと63銀には65玉から脱出されます。
63銀には同金の一手ですが、55歩から43玉と押し戻し、42龍と金を入手。
同龍に35桂と跳ねるのが決め手。同とに44金まで「ヰ」の字になりました。
<詰上り「ヰ」>

【手順】74金、54玉、64金、同桂、55銀、43玉、65角、同角、54銀、同玉、
63銀不成、同金、55歩、43玉、42龍、同龍、35桂、同と、44金まで19手詰
■創棋会の今後の予定
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあればお願いします)
事前の投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
例会終了後、新年会を開催します。
[日時] 1月20日(日)17時30分~
[場所] 志な乃亭 野田阪神店
大阪府大阪市福島区大開1-14-19
TEL:050-3462-7261
阪神 野田駅、JR東西線 海老江駅、地下鉄千日前線 野田阪神駅から 徒歩1~2分
参考 → https://r.gnavi.co.jp/k029418/map/
[会費] 3千円(学生・女性千円)
★予約の都合上、ご参加いただける方は事前に連絡いただければ幸いです。
blogsokikaitusin@gmail.com
以上
近所の図書館はレトロな洋館の雰囲気。
ときどき利用させていただいています。

■将棋世界1月号
・イメージと読みの将棋観(148P)
「無双・図巧を全部解けばプロの四段になれるか?」という質問は世代差が表れていて興味深いです。読みの力を鍛えることに意味はあるが指将棋の棋力アップには関係ないというのが平均的な意見のように受け止めました。
実戦で20~30手の詰みを読むことはあっても50手台というのはない、また詰将棋には答があって実戦では詰むかどうかわからないということもあります。
「詰将棋が実戦の役に立つ」というのは、初心から中級あたりまでは、棋力向上の方法の一つとして間違いのない話だと思いますが、高段者のレベルではちょっとフィットしないということなのでしょうね。
・内藤九段のエッセー(194P)
有名な実戦初形創作についての思い出話などを語っておられます。弟子に「長編詰将棋を作ろうとしないこと」とお話しされたというのが面白い。
・編集日誌(241P)
なんと詰パラ11月号の大学院の問題(齋藤・岩村両氏の合作)が転載されています情報源が宮田敦史六段というのも素晴らしい。
・2月号の付録はプロ棋士の詰将棋。これも楽しみです。
■もうすぐ例会
次回例会は以下の通りです。今年最後の例会です。皆さまのご参加。お待ちしています。
[日時] 2018年12月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F 多目的ルーム
https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 「平成31年に因んだ作品」(29手以内)
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
■創棋会の次回課題~平成31年に因んだ作品~
創棋会の次回課題は「平成31年に因んだ作品」(29手以内)です。
パッと浮かぶのが、平成の「31」、西暦の「2019」、干支は「亥(ヰ)」というところ。
これだけでもさまざまな表現が可能なのではないでしょうか。
投稿作は12月例会(12/16)で選考の上、3月号で出題の予定です。
平成最後の年に相応しい好作の投稿をお待ちしています。
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
それでは例題紹介です。
今回は曲詰を三作紹介させていただきます。
森田正司作 近代将棋・詰パラ1983年2月(『現代詰将棋中編名作選』第39番_修正図)

盤面「ヰ」の字。1983年(昭和58年)の年賀詰。
森田さんは当時、年賀詰には盤面曲詰を手がけておられました。本局もその一つ。
玉は狭いがこのままでは打歩詰。
まずは65銀と桂馬を入手。
同との局面で53桂成と捌くのが筋に見えるが、同玉、63と、42玉、33歩成、41玉、42歩、31玉、43と と手は続きますが22玉とされて僅かに詰みません。
55歩から清算するのが正解です。
65同玉まで進めて、67桂と拠点を据えます。
65玉、75と、54玉でまたもや打歩詰。
ここで56飛と捨ててしまうのが思い切った一手。
<11手目:56飛>

同桂と取らせれば55歩が打てます。
以下、44玉に33桂成から43成桂と銀を奪い、合駒の歩も取って、33歩成から32銀と打って収束です。
きれいに捌ける盤面曲詰の好作です。
【手順】65銀、同と、55歩、同と、同金、同玉、67桂、65玉、75と、54玉、
56飛、同桂、55歩、44玉、33桂成、45歩、43成桂、同玉、45香、32玉、
33歩成、21玉、32銀、11玉、12歩、同玉、23銀成、21玉、22とまで29手詰
田中至作「ヰ」 1969年5月 『過雁組曲』第25番

65金が質駒だがいきなり65金と取っては同香で64に逃げ道が出来てしまいます。
45金と押さえて56玉に65銀と取るのが正しい手順。
今度は45に打った金が邪魔になったので46金と捨てます。
同桂と取ると45銀~56銀~47金~34馬という筋で早く詰むので、同玉と応じます。
そこで35銀と桂を入手。
同玉は25馬、また同馬なら47金で簡単ですから、55玉とかわします。
ここで67桂と捨て同と と取らせて67の逃げ道を塞いでおくのが好手順。
準備工作が出来たので、重いようですが45金と打ち、56玉に直ぐ46金と引いて同桂とさせるのが気持ちの良い手順です。
これで45銀と引くことが出来、55玉に56銀から47金と連続して捨てるのが決め手。
同馬に34馬と活用して、55玉に45馬まで「ヰ」の字が浮かびました。
<詰上り「ヰ」>

【手順】45金、56玉、65銀、同香、46金、同玉、35銀、55玉、67桂、同と、
45金、56玉、46金、同桂、45銀、55玉、56銀、同玉、47金、同馬、
34馬、55玉、45馬、まで23手詰
門脇芳雄作 詰パラ1956年1月(『曲詰百歌仙』第39番)

74金と銀を取って、54玉に64金と捨てておくのが軽妙な序奏。
64同玉は55銀で簡単ですから、同桂と取る一手。
同桂に55銀と打ったとき65玉には74角という手で詰むのが74金消去の効果です。
55銀には43玉と引きますがここで目の覚めるような好手順が飛び出します。
65角と捨て、同角に54銀と突っ込みます!
<9手目:54銀>

54同角には55桂の一発。
同玉と応じるしかありませんが、63銀不成と捌いて92龍の横利きが通りました。
65角と捨てておかないと63銀には65玉から脱出されます。
63銀には同金の一手ですが、55歩から43玉と押し戻し、42龍と金を入手。
同龍に35桂と跳ねるのが決め手。同とに44金まで「ヰ」の字になりました。
<詰上り「ヰ」>

【手順】74金、54玉、64金、同桂、55銀、43玉、65角、同角、54銀、同玉、
63銀不成、同金、55歩、43玉、42龍、同龍、35桂、同と、44金まで19手詰
■創棋会の今後の予定
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあればお願いします)
事前の投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
例会終了後、新年会を開催します。
[日時] 1月20日(日)17時30分~
[場所] 志な乃亭 野田阪神店
大阪府大阪市福島区大開1-14-19
TEL:050-3462-7261
阪神 野田駅、JR東西線 海老江駅、地下鉄千日前線 野田阪神駅から 徒歩1~2分
参考 → https://r.gnavi.co.jp/k029418/map/
[会費] 3千円(学生・女性千円)
★予約の都合上、ご参加いただける方は事前に連絡いただければ幸いです。
blogsokikaitusin@gmail.com
以上
スポンサーサイト
創棋会の次回課題は「平成31年に因んだ作品」
<創棋会の次回課題は「平成31年に因んだ作品」>
11月11日(日)に奈良へ行ってきました。
少し紅葉には早かったようですが、きれいに染まったところもありました。

少し足を伸ばして薬師寺へ。夕暮れの五重塔です。

■パラ9月号創棋会作品展パスワードクイズ
おかげさまで20通近い解答をいただきました。
当選者の発表と追加出題の解説は次回をお楽しみに!
■創棋会の次回課題~平成31年に因んだ作品~
創棋会の次回課題は「平成31年に因んだ作品」(29手以内)です。
パッと浮かぶのが、平成の「31」、西暦の「2019」、干支は「亥(ヰ)」というところ。
これだけでもさまざまな表現が可能なのではないでしょうか。
投稿作は12月例会(12/16)で選考の上、3月号で出題の予定です。
平成最後の年に相応しい好作の投稿をお待ちしています。
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
それでは恒例の例題紹介です。
今回は2019年ということで「19手詰」を取り上げます。
いずれも「19手詰」という課題作ではありませんが、こういう切り口もあるのではないかと考えた次第です。
巨椋鴻之介作 詰パラ1957年9月
(『古今中編詰将棋名作選Ⅰ』第65番、『禁じられた遊び』第5番)

玉方は79のと金の守備力が強力で、このままでは58馬や99飛が活用できません。
例えば58金と俗に迫るのは、77玉と逃げられ、このまま87の銀を取られると、どうにもなりません。
69金という巧打が見えます。同とも同玉も金打まで。しかし67玉と逃げられて僅かに届きません。
初手は78金と捨て、同と と取らせて59馬と引きます。
これで77からの脱出も防ぐことができ、一気に見通しが良くなります。
しかし56に逃げられたときに備えて金を温存しておく必要があり、すぐに次の手が浮かびません。
ここでいい手がありました。69飛です。
同と と取れば77馬! 同玉に78金までです。
同と とは取れないので、68に合駒をして頑張りますが、何が最善でしょうか?
飛は品切れだし、桂は打てません。
金銀は同飛、同とに79桂が軽手。同と と取れば68金(銀)と打って簡単です。
香も、やはり同飛、同とに79桂と捨て、同とに69香と打つ妙手があります。
これも同となら77馬のジャンプがあります。
最善は68角合です。
<6手目:68角合>

角合は同飛と取り、同とに89角と離し打ち。盤端から放つので遠打感があります。
78に合する一手ですが、金銀は同角、同と、68金(銀)で簡単。
飛なら同角、同と、77飛、同と、同馬という強引な攻めがあります。
香合が最善です。
香合にも同角と取り、同と となったとき、69香と打つのが、同とに77馬をみて、よさそうですが、68角合とされると千日手。
78同角、同とのとき、79桂と捨てるのが軽手。
同と とらせて69香が妙手。79桂の効果で68に合が出来ません。
69同と と取るしかなく、77馬と飛び込むのが決め手です。
99飛がワープできれば79桂、同と、69飛という順に持ち込めるのですが、そうはいきませんから、68角合、78香合を経て、香を入手して、やっと79との形で69香が実現できたわけです。
今から60年前の作品とは思えない素晴らしい作品です。
【手順】78金、同と、59馬、67玉、69飛、68角合、同飛、同と、89角、78香合、
同角、同と、79桂、同と、69香、同と、77馬、同玉、78金まで19手詰
原島利郎作 近代将棋1968年1月(『古今中編詰将棋名作選Ⅰ』第116番)

初手は13歩が第一感。
13同玉なら14金、22玉(12玉は32龍)、34桂、31玉(同歩は23金)、42桂成、同歩、51龍があります。
13同桂も22金の好手があり、同玉、34桂、同歩(31玉は42桂成、同歩、51龍)、14桂、31玉、34龍で詰みます。
最善は13同角ですが、そこで22金が妙手。唯一の金駒を手放して不利感があります。
22同玉には14桂と打ち、12玉(31玉は41龍、同玉、52龍)、32龍、22合、同桂成、同角、14龍で詰み。
よって22同角と応じるしかありませんが、このあたり結構読みが必要です。
22同角に14龍と回ってようやく筋に入った感じです。
13歩合のような手では24桂、同歩、34角と気持ちよく25角を捨て同歩に23龍寄まで。
14龍には13桂跳の移動合が最善です。
<6手目:13桂>

同じように24桂、同歩、34角とすると21玉と下がられて詰みません。
24桂、同歩のとき、23龍と捨てるのが好手。
同玉に35桂と打ち換えるのが継続の好手段。
12玉に34角と出れば、21玉とかわしますが、32龍と捨て、同玉に43角成と出来るのが打ち換えの効果。
31玉に打った桂を23に跳ねて、気持ちよく桂吊るしの詰み。
実戦形に巧妙な手順を織り込んだ好作。
【手順】13歩、同角、22金、同角、14龍、13桂、24桂、同歩、23龍、同玉、
35桂、12玉、34角、21玉、32龍、同玉、43角成、31玉、23桂不成まで19手詰
柏川悦夫作 詰パラ1969年2月
(『古今中編詰将棋名作選Ⅰ』第120番、『詰将棋半世紀』盤上流転第68番)

48金が質駒然としていますが、さてどこから手をつけるか。
初手は57桂くらいしかありません。
同角成と応じたとき、56馬と捨てるのが良さそうな手です。同玉なら57龍。同馬なら48龍と金が拾えます。しかし56馬には36玉とかわされると、26金には同桂があって詰みません。
3手目は軽く35金と捨てます。同玉には25飛成があるので、同馬と取るしかありません。
そこでもう一度57桂と捨てるのが好手段。
持駒を使い切ってしまいますが、同馬と取らせて25飛成とします。
飛車が23から移動すると54玉で脱出されそうですが、57龍、63玉、53龍、74玉、73桂成でピッタリです。47馬が遠くからよく利いています。
35合も36馬から57龍がありますから、35馬と引いて移動合するのが妙防。
<8手目:35馬>

56馬から36龍の筋が見えますが、56馬には54玉で逃げられます。
36馬、56玉と追ってから45馬と捨てるのが好手。
同玉なら48龍と金を取れますし、同香なら36龍から57龍。
取ることができないので47玉と脱出を図りますが、56馬と押し売り。
同玉の一手に36龍が決め手です。
同馬に、57龍から55龍までの詰み。
玉方馬を35⇔57と翻弄し、攻方の馬も47→36→45→56と一回転するのが、素晴らしい対比となっています。
【手順】57桂、同角成、35金、同馬、57桂、同馬、25飛成、35馬、36馬、56玉、
45馬、47玉、56馬、同玉、36龍、同馬、57龍、45玉、55龍まで19手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2018年12月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F 多目的ルーム
https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 「平成31年に因んだ作品」(29手以内)
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあればお願いします)
事前の投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
例会終了後、新年会を開催します。
<日時>1月20日(日)17時30分~
<場所>場所は決定次第連絡させていただきます。
以上
11月11日(日)に奈良へ行ってきました。
少し紅葉には早かったようですが、きれいに染まったところもありました。

少し足を伸ばして薬師寺へ。夕暮れの五重塔です。

■パラ9月号創棋会作品展パスワードクイズ
おかげさまで20通近い解答をいただきました。
当選者の発表と追加出題の解説は次回をお楽しみに!
■創棋会の次回課題~平成31年に因んだ作品~
創棋会の次回課題は「平成31年に因んだ作品」(29手以内)です。
パッと浮かぶのが、平成の「31」、西暦の「2019」、干支は「亥(ヰ)」というところ。
これだけでもさまざまな表現が可能なのではないでしょうか。
投稿作は12月例会(12/16)で選考の上、3月号で出題の予定です。
平成最後の年に相応しい好作の投稿をお待ちしています。
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
それでは恒例の例題紹介です。
今回は2019年ということで「19手詰」を取り上げます。
いずれも「19手詰」という課題作ではありませんが、こういう切り口もあるのではないかと考えた次第です。
巨椋鴻之介作 詰パラ1957年9月
(『古今中編詰将棋名作選Ⅰ』第65番、『禁じられた遊び』第5番)

玉方は79のと金の守備力が強力で、このままでは58馬や99飛が活用できません。
例えば58金と俗に迫るのは、77玉と逃げられ、このまま87の銀を取られると、どうにもなりません。
69金という巧打が見えます。同とも同玉も金打まで。しかし67玉と逃げられて僅かに届きません。
初手は78金と捨て、同と と取らせて59馬と引きます。
これで77からの脱出も防ぐことができ、一気に見通しが良くなります。
しかし56に逃げられたときに備えて金を温存しておく必要があり、すぐに次の手が浮かびません。
ここでいい手がありました。69飛です。
同と と取れば77馬! 同玉に78金までです。
同と とは取れないので、68に合駒をして頑張りますが、何が最善でしょうか?
飛は品切れだし、桂は打てません。
金銀は同飛、同とに79桂が軽手。同と と取れば68金(銀)と打って簡単です。
香も、やはり同飛、同とに79桂と捨て、同とに69香と打つ妙手があります。
これも同となら77馬のジャンプがあります。
最善は68角合です。
<6手目:68角合>

角合は同飛と取り、同とに89角と離し打ち。盤端から放つので遠打感があります。
78に合する一手ですが、金銀は同角、同と、68金(銀)で簡単。
飛なら同角、同と、77飛、同と、同馬という強引な攻めがあります。
香合が最善です。
香合にも同角と取り、同と となったとき、69香と打つのが、同とに77馬をみて、よさそうですが、68角合とされると千日手。
78同角、同とのとき、79桂と捨てるのが軽手。
同と とらせて69香が妙手。79桂の効果で68に合が出来ません。
69同と と取るしかなく、77馬と飛び込むのが決め手です。
99飛がワープできれば79桂、同と、69飛という順に持ち込めるのですが、そうはいきませんから、68角合、78香合を経て、香を入手して、やっと79との形で69香が実現できたわけです。
今から60年前の作品とは思えない素晴らしい作品です。
【手順】78金、同と、59馬、67玉、69飛、68角合、同飛、同と、89角、78香合、
同角、同と、79桂、同と、69香、同と、77馬、同玉、78金まで19手詰
原島利郎作 近代将棋1968年1月(『古今中編詰将棋名作選Ⅰ』第116番)

初手は13歩が第一感。
13同玉なら14金、22玉(12玉は32龍)、34桂、31玉(同歩は23金)、42桂成、同歩、51龍があります。
13同桂も22金の好手があり、同玉、34桂、同歩(31玉は42桂成、同歩、51龍)、14桂、31玉、34龍で詰みます。
最善は13同角ですが、そこで22金が妙手。唯一の金駒を手放して不利感があります。
22同玉には14桂と打ち、12玉(31玉は41龍、同玉、52龍)、32龍、22合、同桂成、同角、14龍で詰み。
よって22同角と応じるしかありませんが、このあたり結構読みが必要です。
22同角に14龍と回ってようやく筋に入った感じです。
13歩合のような手では24桂、同歩、34角と気持ちよく25角を捨て同歩に23龍寄まで。
14龍には13桂跳の移動合が最善です。
<6手目:13桂>

同じように24桂、同歩、34角とすると21玉と下がられて詰みません。
24桂、同歩のとき、23龍と捨てるのが好手。
同玉に35桂と打ち換えるのが継続の好手段。
12玉に34角と出れば、21玉とかわしますが、32龍と捨て、同玉に43角成と出来るのが打ち換えの効果。
31玉に打った桂を23に跳ねて、気持ちよく桂吊るしの詰み。
実戦形に巧妙な手順を織り込んだ好作。
【手順】13歩、同角、22金、同角、14龍、13桂、24桂、同歩、23龍、同玉、
35桂、12玉、34角、21玉、32龍、同玉、43角成、31玉、23桂不成まで19手詰
柏川悦夫作 詰パラ1969年2月
(『古今中編詰将棋名作選Ⅰ』第120番、『詰将棋半世紀』盤上流転第68番)

48金が質駒然としていますが、さてどこから手をつけるか。
初手は57桂くらいしかありません。
同角成と応じたとき、56馬と捨てるのが良さそうな手です。同玉なら57龍。同馬なら48龍と金が拾えます。しかし56馬には36玉とかわされると、26金には同桂があって詰みません。
3手目は軽く35金と捨てます。同玉には25飛成があるので、同馬と取るしかありません。
そこでもう一度57桂と捨てるのが好手段。
持駒を使い切ってしまいますが、同馬と取らせて25飛成とします。
飛車が23から移動すると54玉で脱出されそうですが、57龍、63玉、53龍、74玉、73桂成でピッタリです。47馬が遠くからよく利いています。
35合も36馬から57龍がありますから、35馬と引いて移動合するのが妙防。
<8手目:35馬>

56馬から36龍の筋が見えますが、56馬には54玉で逃げられます。
36馬、56玉と追ってから45馬と捨てるのが好手。
同玉なら48龍と金を取れますし、同香なら36龍から57龍。
取ることができないので47玉と脱出を図りますが、56馬と押し売り。
同玉の一手に36龍が決め手です。
同馬に、57龍から55龍までの詰み。
玉方馬を35⇔57と翻弄し、攻方の馬も47→36→45→56と一回転するのが、素晴らしい対比となっています。
【手順】57桂、同角成、35金、同馬、57桂、同馬、25飛成、35馬、36馬、56玉、
45馬、47玉、56馬、同玉、36龍、同馬、57龍、45玉、55龍まで19手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2018年12月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F 多目的ルーム
https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 「平成31年に因んだ作品」(29手以内)
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあればお願いします)
事前の投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
例会終了後、新年会を開催します。
<日時>1月20日(日)17時30分~
<場所>場所は決定次第連絡させていただきます。
以上
パスワードクイズの締切迫る!11月20日
<パスワードクイズの締切迫る!11月20日>
■創棋会作品展パスワードクイズ、追加出題の締切迫る!
詰パラ9月号(21P)の創棋会作品展。
今回は合作による「あぶり出し」が課題、組曲で詰上りが想像しやすい作品展だったと思いますが、ご解答いただけたでしょうか。
連動企画の「パスワードクイズ」は引き続き受付中です。締切は11月20日です。
詰上り4文字(手順解答は不要)を下記に送ってください。こちらの賞品にはレア品を用意しています。よろしくお願いします。
blogsokikaitusin@gmail.com
■パスワードクイズ~追加出題~! 【締切】11月20日!
詰パラ11月号、ご覧いただいていると思います。「ちえのわ雑文集」(26P)でパスワードクイズの追加出題!
当ブログでも先行公開していますが、あらためて図面を載せますので奮って解答下さい。
①高縄山ろく作

②kisy作

③まさ作

9手以内のあぶり出しが三作です。
詰上りの3文字を解答してください。
ヒント:9月号作品展の詰上り4文字と関連があります。
解答は下記までお願いします。
blogsokikaitusin@gmail.com
【締切】11月20日
3文字と4文字、どちらを答えていただいても結構です。
詰手順は不要、メッセージ歓迎。
解答は下記までお願いします。
blogsokikaitusin@gmail.com
本ブログで正解者を発表します。呈賞はレア品を用意しています。
■創棋会の次回課題~平成31年に因んだ作品~
創棋会の次回課題は「平成31年に因んだ作品」(29手以内)です。
パッと浮かぶのが、平成の「31」、西暦の「2019」、干支は「亥(ヰ)」というところ。
これだけでもさまざまな表現が可能なのではないでしょうか。
投稿作は12月例会(12/16)で選考の上、3月号で出題の予定です。
平成最後の年に相応しい好作の投稿をお待ちしています。
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
それでは恒例の例題紹介です。
今回は「初形31玉」「手数31手」の作品を取り上げます。
詰パラ1980年11月号に「申棋会誕生」銘打って「初形31玉」「手数31手」の作品が出題されました。
「申棋会」は昭和31年生まれの詰キストの会。昭和31年が申年ということからこの名称になりました。
旗上げのメンバーは、飯尾晃、近藤真一、斉田喜道、塩野入清一、橋本樹、平井康雄、柳田明、山本昭一、吉松智明(50音順、敬称略)の9名。今見ても錚々たるメンバーです。会の活動内容などは柳田さんの「奇想曲」や山本昭一さんの「怒濤」に記されています。
昭和31年に因んで「初形31玉」「手数31手」の作品展が開催されたというわけです。
平井康雄作 詰パラ1980年11月号

41歩成が目につきますが21玉で続きません。
俗ですが43桂不成と駒を取ります。
これなら21玉には31桂成と捨て、同玉に41歩成と手が続きます。
21玉とかわせば、31と と捨て同玉に42銀成と捨てるのが好手。
<9手目:42銀成>

42銀成は要の駒に思える銀を捨てる手で意表を突きます。
同玉と取られると切れ模様なので不利感のある手と言えます。
42同玉には34桂が継続の好手。
34同となら43金から34龍と回る手があるので34桂は取れません。
31玉なら51龍があるので、32玉と寄ります。
43金と打って21玉に51龍と突っ込めばゴールは間近。
31合には32金から42龍があるので、斜めに利く駒を打つしかないのですが、金銀は同龍ですから、最善は角合です。
これも同龍と取って、42金と活用し、21玉に32角と据えれば定番の収束が見えてきました。
11玉に22桂成と捨て、同玉に23歩成から21角成と角も捨て、32金から詰みとなります。
42銀成や34桂の好手もあり、気持ち良く捌けて最後は清涼詰。
【手順】43桂不成、21玉、31桂成、同玉、41歩成、21玉、31と、同玉、
42銀成、同玉、34桂、32玉、43金、21玉、51龍、31角、
同龍、同玉、42金、21玉、32角、11玉、22桂成、同玉、
23歩成、11玉、21角成、同玉、32金、11玉、22金まで31手詰
塩野入清一作 詰パラ1980年11月号

無防備風の初形。
3筋の香をどう働かせるか、76角をどう活用するかがポイントです。
42銀成、21玉、53桂成と俗に追うのは12玉で息切れ。
24角成と開王手で上部に勢力を築いておくのが正解。
32合なら42銀成から容易なので22玉とかわしますが、32香成と押し売り。
12玉には67角がありますから同玉と取るしかありません。
ここで急いで35香と銀を取るのは43玉で脱出モード。あわてず42銀成とします。
22玉に32成銀と再度の押し売りで、同玉と応じるしかありません。
53桂成と76角の活用ですが、22玉とかわしたところで、32角成と捨てるのが強手。
<11手目:32角成>

32角成は同玉と取るしかなく、35香と銀を入手します。
21玉に32香成と4度目の32への押し売りです。
同玉に42成桂で寄せ形が見えてきました。
21玉に32銀と打って、11玉に33馬と入れば22金合が受けの常套手段ですが、同馬と切って23金と押さえれば、21銀成と捨てて成桂を寄せればきれいなミニ煙となりました。
塩野入さんは趣向作家として有名ですが、本作も4度にわたる32への捨駒が繰り返されるところに趣向の味わいがあります。
【手順】24角成、22玉、32香成、同玉、42銀成、22玉、32成銀、同玉、
53桂成、22玉、32角成、同玉、35香、21玉、32香成、同玉、
42成桂、21玉、32銀、11玉、33馬、22金、同馬、同玉、
23金、11玉、21銀成、同玉、32成桂、11玉、22金まで31手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2018年12月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F 多目的ルーム
https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 「平成31年に因んだ作品」(29手以内)
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあればお願いします)
事前の投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
例会終了後、新年会を開催します。
<日時>1月20日(日)17時30分~
<場所>場所は決定次第連絡させていただきます。
以上
■創棋会作品展パスワードクイズ、追加出題の締切迫る!
詰パラ9月号(21P)の創棋会作品展。
今回は合作による「あぶり出し」が課題、組曲で詰上りが想像しやすい作品展だったと思いますが、ご解答いただけたでしょうか。
連動企画の「パスワードクイズ」は引き続き受付中です。締切は11月20日です。
詰上り4文字(手順解答は不要)を下記に送ってください。こちらの賞品にはレア品を用意しています。よろしくお願いします。
blogsokikaitusin@gmail.com
■パスワードクイズ~追加出題~! 【締切】11月20日!
詰パラ11月号、ご覧いただいていると思います。「ちえのわ雑文集」(26P)でパスワードクイズの追加出題!
当ブログでも先行公開していますが、あらためて図面を載せますので奮って解答下さい。
①高縄山ろく作

②kisy作

③まさ作

9手以内のあぶり出しが三作です。
詰上りの3文字を解答してください。
ヒント:9月号作品展の詰上り4文字と関連があります。
解答は下記までお願いします。
blogsokikaitusin@gmail.com
【締切】11月20日
3文字と4文字、どちらを答えていただいても結構です。
詰手順は不要、メッセージ歓迎。
解答は下記までお願いします。
blogsokikaitusin@gmail.com
本ブログで正解者を発表します。呈賞はレア品を用意しています。
■創棋会の次回課題~平成31年に因んだ作品~
創棋会の次回課題は「平成31年に因んだ作品」(29手以内)です。
パッと浮かぶのが、平成の「31」、西暦の「2019」、干支は「亥(ヰ)」というところ。
これだけでもさまざまな表現が可能なのではないでしょうか。
投稿作は12月例会(12/16)で選考の上、3月号で出題の予定です。
平成最後の年に相応しい好作の投稿をお待ちしています。
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
それでは恒例の例題紹介です。
今回は「初形31玉」「手数31手」の作品を取り上げます。
詰パラ1980年11月号に「申棋会誕生」銘打って「初形31玉」「手数31手」の作品が出題されました。
「申棋会」は昭和31年生まれの詰キストの会。昭和31年が申年ということからこの名称になりました。
旗上げのメンバーは、飯尾晃、近藤真一、斉田喜道、塩野入清一、橋本樹、平井康雄、柳田明、山本昭一、吉松智明(50音順、敬称略)の9名。今見ても錚々たるメンバーです。会の活動内容などは柳田さんの「奇想曲」や山本昭一さんの「怒濤」に記されています。
昭和31年に因んで「初形31玉」「手数31手」の作品展が開催されたというわけです。
平井康雄作 詰パラ1980年11月号

41歩成が目につきますが21玉で続きません。
俗ですが43桂不成と駒を取ります。
これなら21玉には31桂成と捨て、同玉に41歩成と手が続きます。
21玉とかわせば、31と と捨て同玉に42銀成と捨てるのが好手。
<9手目:42銀成>

42銀成は要の駒に思える銀を捨てる手で意表を突きます。
同玉と取られると切れ模様なので不利感のある手と言えます。
42同玉には34桂が継続の好手。
34同となら43金から34龍と回る手があるので34桂は取れません。
31玉なら51龍があるので、32玉と寄ります。
43金と打って21玉に51龍と突っ込めばゴールは間近。
31合には32金から42龍があるので、斜めに利く駒を打つしかないのですが、金銀は同龍ですから、最善は角合です。
これも同龍と取って、42金と活用し、21玉に32角と据えれば定番の収束が見えてきました。
11玉に22桂成と捨て、同玉に23歩成から21角成と角も捨て、32金から詰みとなります。
42銀成や34桂の好手もあり、気持ち良く捌けて最後は清涼詰。
【手順】43桂不成、21玉、31桂成、同玉、41歩成、21玉、31と、同玉、
42銀成、同玉、34桂、32玉、43金、21玉、51龍、31角、
同龍、同玉、42金、21玉、32角、11玉、22桂成、同玉、
23歩成、11玉、21角成、同玉、32金、11玉、22金まで31手詰
塩野入清一作 詰パラ1980年11月号

無防備風の初形。
3筋の香をどう働かせるか、76角をどう活用するかがポイントです。
42銀成、21玉、53桂成と俗に追うのは12玉で息切れ。
24角成と開王手で上部に勢力を築いておくのが正解。
32合なら42銀成から容易なので22玉とかわしますが、32香成と押し売り。
12玉には67角がありますから同玉と取るしかありません。
ここで急いで35香と銀を取るのは43玉で脱出モード。あわてず42銀成とします。
22玉に32成銀と再度の押し売りで、同玉と応じるしかありません。
53桂成と76角の活用ですが、22玉とかわしたところで、32角成と捨てるのが強手。
<11手目:32角成>

32角成は同玉と取るしかなく、35香と銀を入手します。
21玉に32香成と4度目の32への押し売りです。
同玉に42成桂で寄せ形が見えてきました。
21玉に32銀と打って、11玉に33馬と入れば22金合が受けの常套手段ですが、同馬と切って23金と押さえれば、21銀成と捨てて成桂を寄せればきれいなミニ煙となりました。
塩野入さんは趣向作家として有名ですが、本作も4度にわたる32への捨駒が繰り返されるところに趣向の味わいがあります。
【手順】24角成、22玉、32香成、同玉、42銀成、22玉、32成銀、同玉、
53桂成、22玉、32角成、同玉、35香、21玉、32香成、同玉、
42成桂、21玉、32銀、11玉、33馬、22金、同馬、同玉、
23金、11玉、21銀成、同玉、32成桂、11玉、22金まで31手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2018年12月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F 多目的ルーム
https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 「平成31年に因んだ作品」(29手以内)
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあればお願いします)
事前の投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
例会終了後、新年会を開催します。
<日時>1月20日(日)17時30分~
<場所>場所は決定次第連絡させていただきます。
以上
詰備会に行ってきました~11月3日~
<詰備会に行ってきました~11月3日~>
■パラ9月号創棋会作品展パスワードクイズ、追加出題中!
詰パラ9月号(21P)の創棋会作品展。
今回は合作による「あぶり出し」が課題、組曲で詰上りが想像しやすい作品展だったと思いますが、ご解答いただけたでしょうか。
連動企画の「パスワードクイズ」は引き続き受付中です。
詰上り4文字(手順解答は不要)を下記に送ってください。こちらの賞品にはレア品を用意しています。よろしくお願いします。
blogsokikaitusin@gmail.com
■パスワードクイズ~追加出題~! 【締切】11月20日!
詰パラ11月号、お手元に届いていますか?
「ちえのわ雑文集」(26P)でパスワードクイズの追加出題!
当ブログでも先行公開していますが、あらためて図面を載せますので奮って解答下さい。
http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-229.html
①高縄山ろく作

②kisy作

③まさ作

9手以内のあぶり出しが三作です。
詰上りの3文字を解答してください。
ヒント:9月号作品展の詰上り4文字と関連があります。
解答は下記までお願いします。
blogsokikaitusin@gmail.com
【締切】11月20日
3文字と4文字、どちらを答えていただいても結構です。
詰手順は不要、メッセージ歓迎。
解答は下記までお願いします。
blogsokikaitusin@gmail.com
本ブログで正解者を発表します。呈賞はレア品を用意しています。
■詰備会に行ってきました~11月3日~
報告が遅くなってしまいました。
平井康雄さんの「詰将棋劇場」でもすでに紹介されていますが、簡単な感想を記します。
詰将棋劇場 → http://www7.plala.or.jp/tsume/tumebikai.html
詰将棋劇場blog → https://blog.goo.ne.jp/yakkun610
当日は快晴。連休初日とあって岡山に向かう電車も満員御礼。
少し早めに岡山に到着し、エキナカを散策。ここも結構な人出。何かのショーでもやっていたのか楽曲の調べも聞こえてきました。
昼食を済ませて会場に着くと、小林さんや松重さんのお姿が。
その後も三々五々メンバーが増えてきましたので、13時前から会場設営。
部屋はダンスのミニ発表会や音楽のプチコンサートが出来そうな部屋。
段差があるので、何となく上手と下手に分かれるような配置になりました(笑)。

皆さんの持ち寄った作品を解いたり、パラ11月号の推理パズルに取り組んだり、思い思いの楽しいひとときを過ごしました。
部屋を片付けた後、少し時間が出来たので、PRタイム(?)。
堀内さんからは裏短コンの作品募集中ということでした。実は当日の11/3が締切日だったのですが、少しアディショナルタイムが設けられたようです(笑)。
※作品は無事集まったようで現在解答募集中です。
→ http://tsumenote.blog.fc2.com/blog-entry-103.html

利波さんからも「ヤング・デ・詰将棋」発刊の予告。ゲラ刷りを見せていただきましたが、大変立派な出来上がりです。発刊が待ち遠しいですね。
会合終了後はいつものお店で楽しい二次会。
さらに話し(飲み?)足りない方々は駅前の居酒屋へ。

■創棋会の次回課題~平成31年に因んだ作品~
創棋会の次回課題は「平成31年に因んだ作品」(29手以内)です。
パッと浮かぶのが、平成の「31」、西暦の「2019」、干支は「亥(ヰ)」というところ。
これだけでもさまざまな表現が可能なのではないでしょうか。
投稿作は12月例会(12/16)で選考の上、3月号で出題の予定です。
平成最後の年に相応しい好作の投稿をお待ちしています。
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
それでは恒例の例題紹介です。
今回も創棋会の過去の課題作から取り上げました。
第83回作品展(1986年10月号出題)の課題が「雪隠詰」というものでした。そこから2作品を紹介させていただきます。
なぜ例題紹介が「雪隠詰」なのか。それはご覧いただければわかります。
柴田昭彦作 詰パラ1986年10月

実戦形で両王手の出そうな図です。
42飛、同金、31銀が良さそうに見えますが、11玉、32飛成、44馬で馬の利きが強く詰みません。
初手は軽く13歩成と成捨てるのが好手。
同香なら、そこで11銀と捨てるのが狙いです。以下、12玉、22飛、11玉、21飛成、同馬(同玉は23飛成)、23飛成、22合、13龍として詰みます。
同桂も11銀がありますから、同玉と取ります。
そこで15飛と打って合駒を訊きます。
14歩合には24銀、同玉、25飛という好手があり、同玉に35飛成から26龍で詰み。
最後の26龍を消す14桂合は、24銀、同玉、35飛成、13玉のとき14飛と切って26桂と打つ手があります。
14金合なら同飛から34飛成で簡単です。
最善は14銀合です。
<4手目:14銀合>

銀合も同飛と取って同玉に34飛成と攻めるしかありません。
24合では25銀から26銀打で詰むので15玉と逃げます。
持駒が銀だけなのでぬるぬると逃げられそうですが、44角の利きを活かして26銀と打ち、なおも逃げる16玉にも17銀と引けば寄っています。
27玉と潜り込んだときに18銀と捨てるのが決め手で、同玉に38龍、19玉、28龍まで、見事雪隠詰に討ち取りました。
実戦形の初形から雪隠は11玉と思わせて19で仕留めるというのが作者の狙いでした。
「19玉」も「2019」に因んだ作品ということで例題として紹介させていただきました。
【手順】13歩成、同玉、15飛、14銀、同飛、同玉、34飛成、15玉、26銀、16玉、
17銀、27玉、18銀、同玉、38龍、19玉、28龍まで17手詰
鳩和平作 詰パラ1986年10月

次の作品は鳩和平さんの作品。
本作も簡素な形。
23桂と打てば、41玉には43龍と寄る手があるので、21玉と逃げるしかありません。
そこで13桂とすれば12玉の一手。
あわてて32龍と飛車を取るのは13玉で脱出されます。
11桂成と捨て同玉に12歩とするのが気持ちの良い手順です。
同飛なら31龍があるので、同玉と応じるしかなく、32龍と飛車を取ります。
今度は23桂を捌いた効果で23飛と打つ手がありますから22に合する一手。
11飛と捨てて21龍とする好手筋を防いで、22金合がこの一手の受けです。
<10手目:22金合>

桂があれば11飛、同玉、21桂成、同金、23桂で詰むのですが、そうはいきません。
ここで22同龍と切ってしまうのが英断の一手。
同玉に21飛と打てば33玉には43金まで。
13玉と逃げるしかありませんが、23金と打てば、14玉に24金と引きます。
以下金追いで19玉に29金まで。
こちらも19の雪隠詰となりました。
柴田さんの作品と同様、詰上りの意外性を狙ったものです。
手順は易しいのですが、簡素な初形から課題を実現し、狙いは成功していると思います。
また管理人の視点では、本局は「31」からスタートして「19」で詰むという二つの意味付けもあります。
【手順】23桂、21玉、13桂、12玉、11桂成、同玉、12歩、同玉、32龍、22金合、
同龍、同玉、21飛、13玉、23金、14玉、24金、15玉、25金、16玉、
26金、17玉、27金、18玉、28金、19玉、29金まで27手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2018年12月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F 多目的ルーム
https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 「平成31年に因んだ作品」(29手以内)
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあればお願いします)
事前の投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
例会終了後、新年会を開催します。
<日時>1月20日(日)17時30分~
<場所>場所は決定次第連絡させていただきます。
以上
■パラ9月号創棋会作品展パスワードクイズ、追加出題中!
詰パラ9月号(21P)の創棋会作品展。
今回は合作による「あぶり出し」が課題、組曲で詰上りが想像しやすい作品展だったと思いますが、ご解答いただけたでしょうか。
連動企画の「パスワードクイズ」は引き続き受付中です。
詰上り4文字(手順解答は不要)を下記に送ってください。こちらの賞品にはレア品を用意しています。よろしくお願いします。
blogsokikaitusin@gmail.com
■パスワードクイズ~追加出題~! 【締切】11月20日!
詰パラ11月号、お手元に届いていますか?
「ちえのわ雑文集」(26P)でパスワードクイズの追加出題!
当ブログでも先行公開していますが、あらためて図面を載せますので奮って解答下さい。
http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-229.html
①高縄山ろく作

②kisy作

③まさ作

9手以内のあぶり出しが三作です。
詰上りの3文字を解答してください。
ヒント:9月号作品展の詰上り4文字と関連があります。
解答は下記までお願いします。
blogsokikaitusin@gmail.com
【締切】11月20日
3文字と4文字、どちらを答えていただいても結構です。
詰手順は不要、メッセージ歓迎。
解答は下記までお願いします。
blogsokikaitusin@gmail.com
本ブログで正解者を発表します。呈賞はレア品を用意しています。
■詰備会に行ってきました~11月3日~
報告が遅くなってしまいました。
平井康雄さんの「詰将棋劇場」でもすでに紹介されていますが、簡単な感想を記します。
詰将棋劇場 → http://www7.plala.or.jp/tsume/tumebikai.html
詰将棋劇場blog → https://blog.goo.ne.jp/yakkun610
当日は快晴。連休初日とあって岡山に向かう電車も満員御礼。
少し早めに岡山に到着し、エキナカを散策。ここも結構な人出。何かのショーでもやっていたのか楽曲の調べも聞こえてきました。
昼食を済ませて会場に着くと、小林さんや松重さんのお姿が。
その後も三々五々メンバーが増えてきましたので、13時前から会場設営。
部屋はダンスのミニ発表会や音楽のプチコンサートが出来そうな部屋。
段差があるので、何となく上手と下手に分かれるような配置になりました(笑)。

皆さんの持ち寄った作品を解いたり、パラ11月号の推理パズルに取り組んだり、思い思いの楽しいひとときを過ごしました。
部屋を片付けた後、少し時間が出来たので、PRタイム(?)。
堀内さんからは裏短コンの作品募集中ということでした。実は当日の11/3が締切日だったのですが、少しアディショナルタイムが設けられたようです(笑)。
※作品は無事集まったようで現在解答募集中です。
→ http://tsumenote.blog.fc2.com/blog-entry-103.html

利波さんからも「ヤング・デ・詰将棋」発刊の予告。ゲラ刷りを見せていただきましたが、大変立派な出来上がりです。発刊が待ち遠しいですね。
会合終了後はいつものお店で楽しい二次会。
さらに話し(飲み?)足りない方々は駅前の居酒屋へ。

■創棋会の次回課題~平成31年に因んだ作品~
創棋会の次回課題は「平成31年に因んだ作品」(29手以内)です。
パッと浮かぶのが、平成の「31」、西暦の「2019」、干支は「亥(ヰ)」というところ。
これだけでもさまざまな表現が可能なのではないでしょうか。
投稿作は12月例会(12/16)で選考の上、3月号で出題の予定です。
平成最後の年に相応しい好作の投稿をお待ちしています。
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
それでは恒例の例題紹介です。
今回も創棋会の過去の課題作から取り上げました。
第83回作品展(1986年10月号出題)の課題が「雪隠詰」というものでした。そこから2作品を紹介させていただきます。
なぜ例題紹介が「雪隠詰」なのか。それはご覧いただければわかります。
柴田昭彦作 詰パラ1986年10月

実戦形で両王手の出そうな図です。
42飛、同金、31銀が良さそうに見えますが、11玉、32飛成、44馬で馬の利きが強く詰みません。
初手は軽く13歩成と成捨てるのが好手。
同香なら、そこで11銀と捨てるのが狙いです。以下、12玉、22飛、11玉、21飛成、同馬(同玉は23飛成)、23飛成、22合、13龍として詰みます。
同桂も11銀がありますから、同玉と取ります。
そこで15飛と打って合駒を訊きます。
14歩合には24銀、同玉、25飛という好手があり、同玉に35飛成から26龍で詰み。
最後の26龍を消す14桂合は、24銀、同玉、35飛成、13玉のとき14飛と切って26桂と打つ手があります。
14金合なら同飛から34飛成で簡単です。
最善は14銀合です。
<4手目:14銀合>

銀合も同飛と取って同玉に34飛成と攻めるしかありません。
24合では25銀から26銀打で詰むので15玉と逃げます。
持駒が銀だけなのでぬるぬると逃げられそうですが、44角の利きを活かして26銀と打ち、なおも逃げる16玉にも17銀と引けば寄っています。
27玉と潜り込んだときに18銀と捨てるのが決め手で、同玉に38龍、19玉、28龍まで、見事雪隠詰に討ち取りました。
実戦形の初形から雪隠は11玉と思わせて19で仕留めるというのが作者の狙いでした。
「19玉」も「2019」に因んだ作品ということで例題として紹介させていただきました。
【手順】13歩成、同玉、15飛、14銀、同飛、同玉、34飛成、15玉、26銀、16玉、
17銀、27玉、18銀、同玉、38龍、19玉、28龍まで17手詰
鳩和平作 詰パラ1986年10月

次の作品は鳩和平さんの作品。
本作も簡素な形。
23桂と打てば、41玉には43龍と寄る手があるので、21玉と逃げるしかありません。
そこで13桂とすれば12玉の一手。
あわてて32龍と飛車を取るのは13玉で脱出されます。
11桂成と捨て同玉に12歩とするのが気持ちの良い手順です。
同飛なら31龍があるので、同玉と応じるしかなく、32龍と飛車を取ります。
今度は23桂を捌いた効果で23飛と打つ手がありますから22に合する一手。
11飛と捨てて21龍とする好手筋を防いで、22金合がこの一手の受けです。
<10手目:22金合>

桂があれば11飛、同玉、21桂成、同金、23桂で詰むのですが、そうはいきません。
ここで22同龍と切ってしまうのが英断の一手。
同玉に21飛と打てば33玉には43金まで。
13玉と逃げるしかありませんが、23金と打てば、14玉に24金と引きます。
以下金追いで19玉に29金まで。
こちらも19の雪隠詰となりました。
柴田さんの作品と同様、詰上りの意外性を狙ったものです。
手順は易しいのですが、簡素な初形から課題を実現し、狙いは成功していると思います。
また管理人の視点では、本局は「31」からスタートして「19」で詰むという二つの意味付けもあります。
【手順】23桂、21玉、13桂、12玉、11桂成、同玉、12歩、同玉、32龍、22金合、
同龍、同玉、21飛、13玉、23金、14玉、24金、15玉、25金、16玉、
26金、17玉、27金、18玉、28金、19玉、29金まで27手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2018年12月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F 多目的ルーム
https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 「平成31年に因んだ作品」(29手以内)
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあればお願いします)
事前の投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
例会終了後、新年会を開催します。
<日時>1月20日(日)17時30分~
<場所>場所は決定次第連絡させていただきます。
以上
詰パラ11月号到着!
<詰パラ11月号到着!>
■パラ9月号創棋会作品展パスワードクイズ、追加出題中!
詰パラ9月号(21P)の創棋会作品展。
今回は合作による「あぶり出し」が課題、組曲で詰上りが想像しやすい作品展だったと思いますが、ご解答いただけたでしょうか。
連動企画の「パスワードクイズ」は引き続き受付中です。
詰上り4文字(手順解答は不要)を下記に送ってください。こちらの賞品にはレア品を用意しています。よろしくお願いします。
blogsokikaitusin@gmail.com
■パスワードクイズ~追加出題~!
詰パラ11月号、ご覧いただけましたでしょうか?
「ちえのわ雑文集」(26P)でパスワードクイズの追加出題!
当ブログでも先日、先行公開しています。
http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-229.html
9手以内のあぶり出しが三作です。
詰上りの3文字を解答してください。
ヒント:9月号作品展の詰上り4文字と関連があります。
解答は下記までお願いします。
blogsokikaitusin@gmail.com
【締切】11月20日
3文字と4文字、どちらを答えていただいても結構です。
詰手順は不要、メッセージ歓迎。
解答は下記までお願いします。
少し大きい文字blogsokikaitusin@gmail.com
本ブログで正解者を発表します。呈賞はレア品を用意しています。
■詰パラ11月号が到着
・表紙は園城寺怜さん。「ちえのわ」に続く本誌登場。
・詰棋校(12P~)。
小学校:水谷さん、もう少しだけ担当延長とのこと。それにしても期末の作品は豪華なメンバーですね。
中学校:kisy一族東京にも出現!
高校:こちらも豪華メンバーですね。内2名は小学校にも。
短大:石黒さんには充実の1年だったようです。お疲れ様でした。
大学:力作ぞろい…。手を出しにくそうな作品が並びましたがドン・キホーテ手順が出てくるか楽しみです。
大学院:吉田さん3年間お疲れ様でした。
・D級順位戦(18P)。柳澤さんは3年前の短コン覇者。北村さんや加賀さんは初チャレンジとすれば頭が下がります。
・彩棋会作品展(19P)。②は思わず手の出る初形。④も詰め上がりが想像できます。⑤は133手ですが趣向らしきものが見えています。
・大道棋教室(20P)。今月は4題出題。
・全詰連の頁(21P~)。早くも解答選手権初級一般戦の開催地募集。来年は運営に配慮した時間設定。さらに開催地が増えるのでしょうか。
・持駒のある風景(22P~)。北海道は9月初旬に台風と地震のダブルパンチ。被災された方には心からお見舞い申し上げます。
・おもちゃ箱だより(24P)。飛角図式関連の記録。eurekaの関わるもの多数。加藤さんの創意がなければコンピューターソフトの力だけでは作品が誕生しないと思いつつ、複雑な心境です。
・ちえのわ雑文集(26P~)。則内誠一郎さんによる「創棋会作品展を担当して」。3年間の苦労話を披露。毎回ユニークな課題を設定いただき、本当にありがとうございました。おかげさまで看寿賞候補作としてノミネートされる作品が生まれるなど、会合作品展の質は相当向上したのではないかと思います。
また最後にパスワードクイズの追加出題もされています。こちらも奮って応募下さい。
・名局ライブラリー(28P~)。平成26年度(2014年)の出来事。つい最近のことのように思えることばかりです。
・社団戦・詰パラチーム参戦記(28P~)。8/26は団体個人戦。その後10月28日の最終日も好成績を収められ、見事優勝を飾られたのは皆さんご存知のことと思います。
https://twitter.com/melon_sky/status/1056421767105851392
・将棋パズル雑談(36P~)。29、30、31の結果を見て解答が40名オーバーになったのは肯けます。いずれも簡潔な構図に明快な解。今月の問題も久方振りに解いてみようという気になりました。
・サロン(44P~)。
創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅢについて紹介させていただきました。
■創棋会の次回課題~平成31年に因んだ作品~
創棋会の次回課題は「平成31年に因んだ作品」(29手以内)です。
パッと浮かぶのが、平成の「31」、西暦の「2019」、干支は「亥(ヰ)」というところ。
これだけでもさまざまな表現が可能なのではないでしょうか。
投稿作は12月例会(12/16)で選考の上、3月号で出題の予定です。
平成最後の年に相応しい好作の投稿をお待ちしています。
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
それでは恒例の例題紹介です。
前回に引き続き、創棋会の過去の課題作から紹介します。
第73回作品展(1985年2月号出題)の課題が「初形31玉」というものでしたので、そこから3作品を紹介させていただきます。
岡田 敏作 詰パラ1985年2月

岡田さんの作品には、「個性」でも紹介させていただきましたように、軽快で気持ちの良いものが多いのですが、本局もある筋が見えています。
初手は41飛と打ちます。さりげなく限定打になっています。
22玉とかわす一手に13銀が好打。取れば11飛成の一発を見ています。
33玉と逃げる一手に44金と捨て、同銀と取らせて、24銀成と銀を活用。
22玉に、もう一度13成銀と突っ込みます。
<9手目:13成銀>

打った銀を成銀に変えて、もう一度捨てるのがとても味の良い一手ですね。
取れないので33玉とかわしますが、43飛成が決め手です。
同金の一手に、23角成までの詰み。
最終手で13銀を成銀に変えておかなければいけなかった理由が分かります。
変化も易しく、紛れもそれほどありません。解いて気持ちの良い岡田流の軽快作でした。
【手順】41飛、22玉、13銀、33玉、44金、同銀、24銀成、22玉、13成銀、33玉、
43飛成、同金、23角成まで13手詰
川崎 弘作 詰パラ1985年2月(『北斗』第6番)

41龍から23金と捨てるのが手筋風。23同玉なら21龍の予定ですが34から脱出モード。それに23同金にも54角が利いているので32金が打てません。
となると53馬といくしかありません。42の合駒を読むのがちょっと面倒そうで指しにくいのですが。
まず42歩合から考えてみましょう。
42歩合に41金、22玉、44馬と金を取れるのが大きいのですが、33歩合で続きません。
ここは同馬と取るのが良く、同金、41金、22玉、42龍と迫れば、32飛合(桂合では31龍、23玉、24金以下)に23歩と打てるので、同玉、24金から簡単に詰みます。
42には頭に利かない桂合が最善です。
これは取るしかありません。
同馬、同金のとき、手拍子で22金と打つのは、同玉、42龍、32桂合で詰みません。
41金と打つのが好手。
<5手目:41金>

41金は同金と取れば22金の一発ですから、22玉と逃げる一手です。
そこで42龍と金を入手。
ここで32桂合は31龍があるので、それを防いで32飛合が強防。
23金、24金と連打するのは駒が足りませんし、32同龍も同角で後続がありませんが、上手い手がありました。
23金と捨て同玉と取らせてから32龍とするのが手順の妙。
こうしておけば32同角には、24飛から45桂が決め手で、同金に34金までの詰み。
ちょっと捌けない印象もありますが、課題を実戦型でうまくまとめた一局と思います。
【手順】53馬、42桂合、同馬、同金、41金、22玉、42龍、32飛合、23金、同玉、
32龍、同角、24飛、33玉、45桂、同金、34金まで17手詰
宇佐見 正作 詰パラ1985年2月(『松煙』第43番)

22飛を取られるわけにはいかないので初手は33飛しか考えられないところ。
22玉なら11角と打って簡単なので32合しかないが、何が正解か?
金や銀だと、同飛寄と取って、同金、22金(銀)、同玉、11角、31玉、22銀、41玉、32飛成で詰みます。
歩合はどうでしょうか。それには21飛成と捨てるのが好手で、同玉に24香と打って22歩合も同香成から清算して11角と打てば、12玉、13銀、11玉、12歩、21玉、23飛成で詰みます。32香合も同様です。
32合は手順中の24香を防ぐ桂合が最善でした。
桂合も同飛寄と取ります。
これを同角としては、13角があり、22銀合の一手(他合は23桂から11歩成)ですが、23桂から11歩成と清算して22銀とすれば詰んでいます。
32同金が最善ですが、それでも22銀から11角と迫るしかありません。
31玉に23桂を利かせ、41玉に32飛成と金を取るのが、手順を尽くした寄せです。
32同玉と応じるしかなく、ここで34香が好手。
<13手目:34香>

34香は同角と取るしかなく、33金から31桂成と捌いて、22角成から32馬までの詰。
34香は43の角を移動させるのが目的でした。
宇佐見さんらしい読みの力が必要な一局でした。
【手順】33飛、32桂、同飛寄、同金、22銀、同玉、11角、31玉、23桂、41玉、
32飛成、同玉、34香、同角、33金、41玉、31桂成、同玉、22角成、41玉、
32金まで21手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2018年12月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F 多目的ルーム
https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 「平成31年に因んだ作品」(29手以内)
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあればお願いします)
事前の投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
例会終了後、新年会を開催します。
<日時>1月20日(日)17時30分~
<場所>場所は決定次第連絡させていただきます。
■パラ9月号創棋会作品展パスワードクイズ、追加出題中!
詰パラ9月号(21P)の創棋会作品展。
今回は合作による「あぶり出し」が課題、組曲で詰上りが想像しやすい作品展だったと思いますが、ご解答いただけたでしょうか。
連動企画の「パスワードクイズ」は引き続き受付中です。
詰上り4文字(手順解答は不要)を下記に送ってください。こちらの賞品にはレア品を用意しています。よろしくお願いします。
blogsokikaitusin@gmail.com
■パスワードクイズ~追加出題~!
詰パラ11月号、ご覧いただけましたでしょうか?
「ちえのわ雑文集」(26P)でパスワードクイズの追加出題!
当ブログでも先日、先行公開しています。
http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-229.html
9手以内のあぶり出しが三作です。
詰上りの3文字を解答してください。
ヒント:9月号作品展の詰上り4文字と関連があります。
解答は下記までお願いします。
blogsokikaitusin@gmail.com
【締切】11月20日
3文字と4文字、どちらを答えていただいても結構です。
詰手順は不要、メッセージ歓迎。
解答は下記までお願いします。
少し大きい文字blogsokikaitusin@gmail.com
本ブログで正解者を発表します。呈賞はレア品を用意しています。
■詰パラ11月号が到着
・表紙は園城寺怜さん。「ちえのわ」に続く本誌登場。
・詰棋校(12P~)。
小学校:水谷さん、もう少しだけ担当延長とのこと。それにしても期末の作品は豪華なメンバーですね。
中学校:kisy一族東京にも出現!
高校:こちらも豪華メンバーですね。内2名は小学校にも。
短大:石黒さんには充実の1年だったようです。お疲れ様でした。
大学:力作ぞろい…。手を出しにくそうな作品が並びましたがドン・キホーテ手順が出てくるか楽しみです。
大学院:吉田さん3年間お疲れ様でした。
・D級順位戦(18P)。柳澤さんは3年前の短コン覇者。北村さんや加賀さんは初チャレンジとすれば頭が下がります。
・彩棋会作品展(19P)。②は思わず手の出る初形。④も詰め上がりが想像できます。⑤は133手ですが趣向らしきものが見えています。
・大道棋教室(20P)。今月は4題出題。
・全詰連の頁(21P~)。早くも解答選手権初級一般戦の開催地募集。来年は運営に配慮した時間設定。さらに開催地が増えるのでしょうか。
・持駒のある風景(22P~)。北海道は9月初旬に台風と地震のダブルパンチ。被災された方には心からお見舞い申し上げます。
・おもちゃ箱だより(24P)。飛角図式関連の記録。eurekaの関わるもの多数。加藤さんの創意がなければコンピューターソフトの力だけでは作品が誕生しないと思いつつ、複雑な心境です。
・ちえのわ雑文集(26P~)。則内誠一郎さんによる「創棋会作品展を担当して」。3年間の苦労話を披露。毎回ユニークな課題を設定いただき、本当にありがとうございました。おかげさまで看寿賞候補作としてノミネートされる作品が生まれるなど、会合作品展の質は相当向上したのではないかと思います。
また最後にパスワードクイズの追加出題もされています。こちらも奮って応募下さい。
・名局ライブラリー(28P~)。平成26年度(2014年)の出来事。つい最近のことのように思えることばかりです。
・社団戦・詰パラチーム参戦記(28P~)。8/26は団体個人戦。その後10月28日の最終日も好成績を収められ、見事優勝を飾られたのは皆さんご存知のことと思います。
https://twitter.com/melon_sky/status/1056421767105851392
・将棋パズル雑談(36P~)。29、30、31の結果を見て解答が40名オーバーになったのは肯けます。いずれも簡潔な構図に明快な解。今月の問題も久方振りに解いてみようという気になりました。
・サロン(44P~)。
創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅢについて紹介させていただきました。
■創棋会の次回課題~平成31年に因んだ作品~
創棋会の次回課題は「平成31年に因んだ作品」(29手以内)です。
パッと浮かぶのが、平成の「31」、西暦の「2019」、干支は「亥(ヰ)」というところ。
これだけでもさまざまな表現が可能なのではないでしょうか。
投稿作は12月例会(12/16)で選考の上、3月号で出題の予定です。
平成最後の年に相応しい好作の投稿をお待ちしています。
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
それでは恒例の例題紹介です。
前回に引き続き、創棋会の過去の課題作から紹介します。
第73回作品展(1985年2月号出題)の課題が「初形31玉」というものでしたので、そこから3作品を紹介させていただきます。
岡田 敏作 詰パラ1985年2月

岡田さんの作品には、「個性」でも紹介させていただきましたように、軽快で気持ちの良いものが多いのですが、本局もある筋が見えています。
初手は41飛と打ちます。さりげなく限定打になっています。
22玉とかわす一手に13銀が好打。取れば11飛成の一発を見ています。
33玉と逃げる一手に44金と捨て、同銀と取らせて、24銀成と銀を活用。
22玉に、もう一度13成銀と突っ込みます。
<9手目:13成銀>

打った銀を成銀に変えて、もう一度捨てるのがとても味の良い一手ですね。
取れないので33玉とかわしますが、43飛成が決め手です。
同金の一手に、23角成までの詰み。
最終手で13銀を成銀に変えておかなければいけなかった理由が分かります。
変化も易しく、紛れもそれほどありません。解いて気持ちの良い岡田流の軽快作でした。
【手順】41飛、22玉、13銀、33玉、44金、同銀、24銀成、22玉、13成銀、33玉、
43飛成、同金、23角成まで13手詰
川崎 弘作 詰パラ1985年2月(『北斗』第6番)

41龍から23金と捨てるのが手筋風。23同玉なら21龍の予定ですが34から脱出モード。それに23同金にも54角が利いているので32金が打てません。
となると53馬といくしかありません。42の合駒を読むのがちょっと面倒そうで指しにくいのですが。
まず42歩合から考えてみましょう。
42歩合に41金、22玉、44馬と金を取れるのが大きいのですが、33歩合で続きません。
ここは同馬と取るのが良く、同金、41金、22玉、42龍と迫れば、32飛合(桂合では31龍、23玉、24金以下)に23歩と打てるので、同玉、24金から簡単に詰みます。
42には頭に利かない桂合が最善です。
これは取るしかありません。
同馬、同金のとき、手拍子で22金と打つのは、同玉、42龍、32桂合で詰みません。
41金と打つのが好手。
<5手目:41金>

41金は同金と取れば22金の一発ですから、22玉と逃げる一手です。
そこで42龍と金を入手。
ここで32桂合は31龍があるので、それを防いで32飛合が強防。
23金、24金と連打するのは駒が足りませんし、32同龍も同角で後続がありませんが、上手い手がありました。
23金と捨て同玉と取らせてから32龍とするのが手順の妙。
こうしておけば32同角には、24飛から45桂が決め手で、同金に34金までの詰み。
ちょっと捌けない印象もありますが、課題を実戦型でうまくまとめた一局と思います。
【手順】53馬、42桂合、同馬、同金、41金、22玉、42龍、32飛合、23金、同玉、
32龍、同角、24飛、33玉、45桂、同金、34金まで17手詰
宇佐見 正作 詰パラ1985年2月(『松煙』第43番)

22飛を取られるわけにはいかないので初手は33飛しか考えられないところ。
22玉なら11角と打って簡単なので32合しかないが、何が正解か?
金や銀だと、同飛寄と取って、同金、22金(銀)、同玉、11角、31玉、22銀、41玉、32飛成で詰みます。
歩合はどうでしょうか。それには21飛成と捨てるのが好手で、同玉に24香と打って22歩合も同香成から清算して11角と打てば、12玉、13銀、11玉、12歩、21玉、23飛成で詰みます。32香合も同様です。
32合は手順中の24香を防ぐ桂合が最善でした。
桂合も同飛寄と取ります。
これを同角としては、13角があり、22銀合の一手(他合は23桂から11歩成)ですが、23桂から11歩成と清算して22銀とすれば詰んでいます。
32同金が最善ですが、それでも22銀から11角と迫るしかありません。
31玉に23桂を利かせ、41玉に32飛成と金を取るのが、手順を尽くした寄せです。
32同玉と応じるしかなく、ここで34香が好手。
<13手目:34香>

34香は同角と取るしかなく、33金から31桂成と捌いて、22角成から32馬までの詰。
34香は43の角を移動させるのが目的でした。
宇佐見さんらしい読みの力が必要な一局でした。
【手順】33飛、32桂、同飛寄、同金、22銀、同玉、11角、31玉、23桂、41玉、
32飛成、同玉、34香、同角、33金、41玉、31桂成、同玉、22角成、41玉、
32金まで21手詰
■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2018年12月16日(日)13時~
[場所] 関西将棋会館 4F 多目的ルーム
https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費] 千円(学生無料)
[課題] 「平成31年に因んだ作品」(29手以内)
投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
***【次々回例会】***********************************************
[日時] 2019年1月20日(日)13時~
[場所] 大阪市福島区民センター 304号
〒553-0006 大阪市福島区吉野3-17-23
アクセス → https://www.osakacommunity.jp/fukusima/access.html
[会費] 無料
[課題] なし(皆さんの発表したいことがあればお願いします)
事前の投稿はこちらまで → blogsokikaitusin@gmail.com
★♪☆♪★ 新年会 ★♪☆♪★
例会終了後、新年会を開催します。
<日時>1月20日(日)17時30分~
<場所>場所は決定次第連絡させていただきます。