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【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅢ<最終回:総評>

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅢ<最終回:総評>

■パラ9月号創棋会作品展パスワードクイズは受付中です!
 詰パラ9月号(21P)の創棋会作品展
 今回は合作による「あぶり出し」が課題、組曲で詰上りが想像しやすい作品展だったと思いますが、ご解答いただけたでしょうか。
 連動企画の「パスワードクイズ」は引き続き受付中です。
 詰上り4文字(手順解答は不要)を下記に送ってください。こちらの賞品にはレア品を用意しています。よろしくお願いします。
    blogsokikaitusin@gmail.com

■「すらすら解ける20手台」part結果発表<最終回:総評>
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
   有吉弘敏、奥鳥羽生、則内誠一郎、鷲見慎吾、中出慶一、野々村禎彦、himasume、
   福原徹彦、三輪勝昭、RINTARO、安田恒雄、柳原裕司、山下誠
 昨年より「すらすら度」は上がったと思いますが、23問と言う大量出題!
 多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
 PartⅠ・Ⅱ以上に、楽しんでいただける作品も多かったのではないかと思います。
  ※出題 →  http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-202.html

 結果発表の最終回は「総評」です。

himatsume:どの作品も簡単ながらも面白く、楽しませていただきました。

★そうおっしゃっていただけると、主催者としては大変嬉しいです。

野々村禎彦:謎解きとしては、手数順&同手数なら盤面駒数の少ない順&同枚数なら持駒の少ない順といつ気付くかの勝負だった。
 難解構想作も狙いの手以降は並べ詰めで、額面通りすらすら

★出題順はご明察。解答方式が「キーになる一手」と「手数」だったので、少しでも親切設計にしたいと考えた次第です。

有吉弘敏:前回よりすらすらが多く楽しめました。1番と23番は難解すぎて主旨に合わないと思います。

★前回よりすらすら度があがったのは創棋会の例会で選題を行った効果だと思います。
 最初と最後が難しかったというのは、締まらない話で、大変失礼しました。
 1番には好形作を持ってきたいという気持ちもあって、この出題順にしたところもあったのですが、1番が難しいというご意見が散見されたのは、ちょっと想定外。
 出題順は難易度順というのが良かったかもしれません。

福原徹彦:選題もあったおかげか、昨年と比べて、全体的な「すらすら」度は高かったと思います。また、昨年同様、作品の質も高かったです。
 評価点はすらすら解けるかどうかを基準にしました。(時間を計ったわけではないですが)数分~10分で解ければA、という感じです。
 気に入った作品は、捌ける手順の良さという点では4、8、11、15が、構想という点では7、17、18などが良かったと思います。
 今年も作品展を開催していただき、発表の場を設けてくださり、ありがとうございます。

★作品展を開催する立場からすると、作品があればこそ開催出来るということで、折角投稿されたものを不採用にするのは忍びないという気持ちがありました。
 そういうことから昨年は応募作をすべて掲載したのですが「すらすら解けない」とのお叱りを頂戴しました。
 そこで今年はブログの例題紹介を通じて「すらすら」の要件のようなものをお伝えするとともに、創棋会の例会で参加者のご意見を伺って選題することにしたわけです。

中出慶一: 中編23作は、圧巻の出題?すらすら解ける、としても相当な時間・エネルギーを費やすことでしょう。
 いくつかの作品は、この「すらすら解ける20手台」でなく、短大やデパートでの出題に適した作品が見受けられます。
 例えば、3番、7番、8番、9番、10番、17番、18番、が挙げられる。
 逆にこの企画「すらすら解ける20手台」でなければ、発表の場がない作品も数題見受けられます。
 既成手順で手数が伸びて中編になったのでなく、新規手順、新構想、伏線入り、等何らかの狙いが付加されたものを期待して作品を見て行きます。
 ともかく多くの人の解答(評価付け、短評記載)参加を期待しています。

★ごもっともなご意見。もう少し出題数を絞る必要があったかもしれません。
 この作品展だからこそ発表したいという作者の想いとはバッティングするのですが。
 全題正解を競うような作品展ではありませんので、ソフトで解いていただくのもOK。
 鑑賞して短評を書いていただければありがたいです。

RINTARO:スラスラとは名ばかりの手ごわい作品群、私自身も作品展の趣旨を誤解していたのでしょうか。
 これでは、次回以降の参加も気が引けます。

★20手台ですから「瞬殺」というわけにはいかないと思いますが、全く手が出ないという作品はなかったと思います。
 解答は解けた分だけ送っていただければ結構ですので、来年も楽しい作品とともに解答もお待ちしています。

則内誠一郎:変化へ寄り道すること度々。

★本筋の見えやすい作品では、変化飛ばしの術がどこまで通用するかですね。
 今回は「読ませる作品」は少なかったと思うのですが。

奥鳥羽生:今回の作品群を見て、キーとなる一手がなく全体が軽やかに進むのが「すらすら」かも、という感を持ちました。

★「一手」にウェイトのかかった作品は少数で、手順の流れを楽しむような作品が多かったようです。

三輪勝昭:25手詰はスラスラ解けて21・23手詰の方が難しかった。読み易い順に並べるのが理想だと思うがそれは難しいかな。
 今回はスラスラ違反作はなかった。
 しかし、変化が長く煩雑で妙味ない手順はスラスラには向かないと思う。
 違反じゃないので取り締まるのは難しいが、他の発表先を勧めるのが作品には良いと思う。」
 それからちょっと思った事だけど、この解答方法だと解答を書くのは楽だけど何手目か数えたりするのが相当にメンドクサイ。
 解答に誤記がないか確認するのは特に手間で書いてあるのが何手目か確認してそれから何手目は何かと二重確認が必要で、それでも印象に残る手が指定手になっていれば良いが意外にズレている。
 それなら初めから全手順を書いた方がまだ楽なくらいです。
 これは初めから間違えずに書いていれば問題ない事なので、今回は確認せず解答します。

★手数と難易度は比例しませんから、難易度順の出題が良かったかもしれません。
 もっとも難易度も主観に左右されるので、一長一短なのですが。
 解答の書き方については結果発表7回目あたりでコメントさせていただきましたが、20手台の作品が20題以上並んで全手順を書いてもらうというのは厳しいのでこういう方式を採用しています。
 狙いの一手がヒントになっているケースもあり、また解答審査も容易なので、悪い方法でないと思うのですが、ご指摘の面もあります。
 管理人が勝手に設定するにも気が引けるのですが、作者の意思を尊重しつつ、出来るだけ解答者の手を煩わせないような手を明示するようにしたいと思います。

 それでは来年もpartⅣを開催したいと思いますので、作家の皆さま、解答者の皆さま、これからもどうぞよろしくお願いします。

☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
 随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
   blogsokikaitusin@gmail.com

■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2018年10月21日(日)13時~
[場所]  関西将棋会館 4F 多目的ルーム
  https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費]  千円(学生無料)
[課題] 「よくわかる作家の個性
  投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2018年12月16日(日)13時~
[場所]  関西将棋会館 4F 多目的ルーム
[会費]  千円(学生無料)
[課題] 「未定」決定しましたら案内させていただきます。
*************************************************************** 
以上
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【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅢ<18回目>

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅢ<18回目>

■パラ9月号創棋会作品展パスワードクイズは受付中です!
 詰パラ9月号(21P)の創棋会作品展
 今回は合作による「あぶり出し」が課題、組曲で詰上りが想像しやすい作品展だったと思いますが、ご解答いただけたでしょうか。
 連動企画の「パスワードクイズ」は引き続き受付中です。
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■「すらすら解ける20手台」part結果発表<18回目>
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
   有吉弘敏、奥鳥羽生、則内誠一郎、鷲見慎吾、中出慶一、野々村禎彦、himasume、
   福原徹彦、三輪勝昭、RINTARO、安田恒雄、柳原裕司、山下誠
 昨年より「すらすら度」は上がったと思いますが、23問と言う大量出題!
 多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
 PartⅠ・Ⅱ以上に、楽しんでいただける作品も多かったのではないかと思います。
  ※出題 →  http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-202.html

それでは結果発表も最後の作品となりました。ベテラン北村憲一さんの作品です。

㉓北村憲一作
23.png

【作意】
 86香、85桂合、同香、同銀、84馬、92玉、82桂成、同玉、71銀不成、同玉
 62角成、82玉、71銀、92玉、93歩、同桂、74馬、81玉、73桂、同歩
 63馬行、92玉、82銀成、同玉、72馬寄、92玉、81馬、83玉、72馬行まで29手詰

【正解】
 17手目→74馬
 手数→29手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
 平均点:2.09、A:2、B:8、C:1、誤解:0、無解:2、無評価:0

【作者のことば】

★殿は北村さんの実戦型。
 詰パラ本誌でも桂香図式を精力的に発表しておられます。
 ときに腕力を発揮される北村さんですが、本局はどうでしょうか。
 一見して51角を活用したいところです。それには62銀が邪魔。
 ということで、84馬、92玉、82桂成、同玉、71銀不成までは一直線。
 92玉とかわせば、93歩、同桂、同馬と切ってしまうのが良く、同飛なら84桂があり、同玉でも84銀、92玉、93香から清算して詰みます。
 71同玉と取るしかなく62角成と出来ました。以下82玉、71銀、92玉、93歩、同桂、同馬、同玉、84銀、92玉、93香と好調な攻めが続きますが、同飛と取られても81玉とかわされても詰みません。
 初手は86香と打って応手を問うのが正解。
 84への捨合は同馬、92玉、82桂成から73馬があるので85に合する一手。
 何を合しても、同香、同銀、84馬、92玉、82桂成、同玉、71銀不成、同玉、62角成、82玉まで進めるしかないところ。
 ここで持駒が「銀・歩・85の合駒」となります。
 飛車や金を持っていれば71銀で簡単。
 銀がもう一枚あれば83銀から清算して84馬と引けば詰み。
 香があれば83香。92玉なら93歩から81銀です。
 そうなると85合は桂が最善だったことがわかります。
 85桂合も前述のとおり進めて82玉の局面となりますが、85銀が効いているので桂は打てません。
 そこで71銀と打って、92玉、93歩、同桂と形を決めてから、74馬と捨てるのが好手。

<17手目:74馬>
23_74馬

 84馬が無かったら84桂と打てることに気がつくかどうか。
 同銀は84桂から72馬があるので、81玉とかわしますが、73桂が継続の好手。
 同飛なら82銀成から73馬上で詰みますから、同歩と応じます。
 そこで63馬行と突っ込むのが決め手。
 同飛は同馬があるので、92玉ですが、82銀成から72馬寄とすれば二枚馬の力で収束です。


山下誠:2枚目の馬を作ってからの7四馬が妙手。1手指すごとに考えさせられてすらすら感はない。

★74馬が妙手。「1手指すごとに考えさせられ」というのは次の福原さんの感想にも通じるところでしょうか。

福原徹彦:いろいろ試して次の手を発見する感じだったので、すらすらの印象は少なかったです…。

★有力な手がたくさんあるわけではないのですが、一手一手に変化があり、途中下車しながら進む感じだったのでしょうね。

則内誠一郎:スーダラ節ではなさそう。

★スイスイとは行かなかった…。

安田恒雄:初手、84馬と入れるところでの香打ちはやりにくさがありました。守りの94銀を移動させないといけないのですね。キーとなる手の74馬から63馬上の手順がすらすらの中でも本作のハイライトで、気持ちの良い手でした。

★初手の発見に時間がかかったかどうかもすらすら感の分かれ目。
 85に銀を呼びその利き場所に74馬と捨てるのは味が良いと思います。

奥鳥羽生:2回とも馬を取らない。

★馬を消す構成に出来ればよかったのですが。

中出慶一:飛の利き筋に3回に渡って働きかけるも飛不動とは!?
2枚の強力馬が残る収束は残念なり。

★飛車の不動も重い印象を与えたようです。

有吉弘敏:難解。本作だけにかなり悩んだ。74馬は好手だが冗長な収束と29手を支える主題としては弱い。捨駒も少なく、詰む将棋に近い。

★きびしいご意見ですが、詰将棋的好手がもう少し欲しかったというのは同感。

野々村禎彦:74馬〜92馬でまとめたかった。収束が緩いと序の煩雑さが気になる。

★74馬〜92馬で決められれば最高なのですが。
 ハイウェイに乗ってしまえばそれまでの渋滞を忘れる。そういう構成にしたかったですね。
 収束はちょっと間延びしましたか。

三輪勝昭:17手目は74馬の一手だけど、73桂、同歩、63馬行と前の93歩から7手は好手順。
 これを素材とするなら僕ならこの序にはしない手順。好き好きではあるが。
 変化・紛れが煩雑でなく短いのでスラスラ展向きの作品。

★74馬の一手で終わらず63馬ともう一度捨てる手が入って盛り上がります。

鷲見慎吾:自ら取られに行き続ける馬、その馬でとどめを刺すのは面白いです。

★72馬の詰上りも引き締まった感じがあります

☆結果発表の最終回は総評でし。
 近々紹介させていただきますので、しばしお待ちください。

☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
 随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
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■創棋会の今後の予定
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[会費]  千円(学生無料)
[課題] 「未定」決定しましたら案内させていただきます。
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【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅢ<17回目>

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅢ<17回目>

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 今回は合作による「あぶり出し」が課題、組曲で詰上りが想像しやすい作品展だったと思いますが、ご解答いただけたでしょうか。
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■「すらすら解ける20手台」part結果発表<17回目>
 
 創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」には、13名の方から解答をいただきました。
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
   有吉弘敏、奥鳥羽生、則内誠一郎、鷲見慎吾、中出慶一、野々村禎彦、himasume、
   福原徹彦、三輪勝昭、RINTARO、安田恒雄、柳原裕司、山下誠
 昨年より「すらすら度」は上がったと思いますが、23問と言う大量出題!
 多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
 PartⅠ・Ⅱ以上に、楽しんでいただける作品も多かったのではないかと思います。
  ※出題 →  http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-202.html

 それでは今日は角さんの作品です。

㉒角建逸作
22.png

【作意】
 21龍、同玉、11歩成、同玉、13香、21玉、12香成、同玉、34角、11玉、
 23桂、21玉、43角成、32歩合、同馬、同玉、33銀成、21玉、22歩、12玉、
 11桂成、同玉、12歩、同玉、23馬、11玉、21歩成、同玉、22成銀まで29手詰

【正解】
 14手目→32歩合
 手数→29手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
 平均点:2.00、A:2、B:6、C:2、誤解:0、無解:2、無評価:1

【作者のことば】
 単に煙るだけの実戦型。どこにも投稿できずにお蔵入りしていた作。
 発表する場を与えていただき、感謝です。
 狙いの一手は「14手目32歩合」で。

★ラス前は今年門脇賞を受賞された角さんの作品。
 角さんが編集された「現代詰将棋短編名作選」と「現代詰将棋中編名作選」は詰将棋愛好家必携の好著かと思います。
 さて本作、右上隅4×5に収まった端正な実戦型。
 玉を守るのは桂香だけですが、持駒はなくどうやって攻めようかというところ。
 33銀成、同桂、11龍のような手では32玉から逃げられます。
 42龍が良さそうな手です。32桂合なら、同龍、同玉、14角として、31玉、43桂、22玉、23馬で詰んでしまいます。
 しかし32香合とされると、33銀成、同桂、同馬と追っても13玉で続きません。
 33銀成、同桂、42龍も32香合で詰みません。
 23馬、同玉、21龍も22歩合くらいで切れてしまいます。
 そうなると21龍と切って、同玉に11歩成と桂香を奪うしかありません。
 11歩成に31玉は、43桂、22玉、33馬、13玉、14香で詰むので、同玉と取ります。
 33馬と入るのは22歩合で続かないので25角の活用を睨んで13香と打ちます。
 21玉に12香成と捨て、同玉に34角と25角も戦力に加わりました。
 21玉ならちょっと打ちにくいのですが33桂という手があり、31玉、32歩、同玉、43角成で詰むので、11玉と引きます。
 11玉に12歩と打つと21玉と寄られて桂一枚では続きません。ここは23桂と打つのが正解。
 12玉なら、13歩と打ち、21玉、43角成、32合、同馬、同玉、33銀成、21玉、11桂成、同玉、12歩成と進めて32合が余って詰みますので、23桂には21玉と寄ります。
 43角成に対して何を合しても同馬と切って攻めるのですが、桂合だとどうなるでしょうか。桂合には、同馬、同玉、33銀成、21玉、13桂、12玉、11桂成、同玉、12歩、同玉、23馬、11玉、22成銀まで作意より2手早く詰みます。
 作意は32歩合

<14手目:32歩合>
22_32歩

 これも同馬と切って、同玉に33銀成とすれば、21玉と引く一手。
 22歩、12玉で打歩詰ですが、11桂成と捨てて、同玉に12歩と叩けば同玉と応じるしかなく、23馬から21歩成とすれば同玉に22成銀まで、みごとに煙りました。


有吉弘敏:まさかのミニ煙。

★本局、評価は「煙」に集中。

himatsume:ミニ煙とは予想外だった。

★この初形、実戦形から煙るのは意外性があったようです。

則内誠一郎:掟破りの序。型破りの煙。

★一方駒取りから始まる序奏の受け止め方はどうだったのでしょうか。

奥鳥羽生:早々に桂香を取るのが意表外と思っていたら、意表外のミニ煙。

福原徹彦:いきなり桂香を取ってしまうのが意外なところ。解いてみればミニ煙で印象が良くなる。

★駒取りを、意表を突く手段と捉えた方が多かったですね。

野々村禎彦:42龍は32香合で不詰とわかればバラすしかない。ミニ煙でニッコリ。

★42龍は読んでほしい紛れです。

三輪勝昭 :序4手は42龍が簡単に詰まない形になるので割と早くこれしかないと分かる。僕はこの序は不快でしかない。
  以下の手順もつまらない。

★駒取りには忌避感があるのも事実です。
何か詰将棋らしい手から入ってほしかったという気もします。

安田恒雄:実戦形に整えたことと駒取りから入ることの功罪はプラマイ零と評価しました。ミニ煙になるすらすらは気持ち良いです。

★駒取りのマイナスを実戦形が補ったということですね。

中出慶一: ミニ煙の中編ですが、後半10手が既成の収束になるのはいけない。

★収束は煙のパターンの一つですから、この形に持ち込むまでが作者の腕の見せ所。

山下誠:実戦型初形からいきなり桂香を払ってしまう意表のスタート。後半は気持ちよく駒が捌ける。

鷲見慎吾:いきなり桂と香を取るのは意外でした。最後はミニ煙でのスッキリした詰め上がり。

★駒取りが意表を突くスタートなら、ミニ煙もビックリの詰上り。
 解いてスッキリ、気持ちよくという方が多かったようです。


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 それでは今日は妻木さんの作品です。

⑳妻木貴雄作
20.png

【作意】
 31銀、12玉、23銀、同玉、32銀、同玉、42角成、23玉、32銀、13玉
 22銀生、12玉、21銀左生、22玉、34桂、21玉、43角成、12玉、22桂成、13玉
 23成桂、同玉、33馬寄、12玉、13歩、同玉、31馬、12玉、22馬まで29手詰

【正解】
 15手目→34桂
 手数→29手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
 平均点:2.33、A:5、B:6、C:1、誤解:0、無解:1、無評価:0

【作者のことば】
 比較的簡素で自然な形から、持駒の銀四枚がすべて消え、途中で拾った桂と歩も消えて、2枚の角が馬になって詰む…という構成です。
 特に狙いもなく、流れるように手順が進むだけの図で、ボツでも構いません。
 狙いの一手、これは困りました。
 そもそも「特に狙いもなく、流れるように手順が進む」ので、狙いの一手などはありません。「なし」としたいところですが、どうしてもというなら15手目の3四桂でしょうか。
 紛れは書きたいけど、ほとんどなし。作意以外ではすぐに手が切れてしまうと思います。

★20作目は妻木さんの登場。
 妻木さんは「すらすら解ける20手台」には初参加。
 妻木さんと言えば、簡素な形から切れ味の良い捨駒が飛び出す短編がお得意という印象が強いのですが、20手台の本作ではどんな手順を見せていただけるのでしょうか。
 まず初形は右上隅の5×3に収まった実戦型。盤上には成駒もなく金気もなくスッキリしています。持駒銀一色も好感の持てるところ。
 5筋の二枚角を働かさないといけないので、31銀と拠点を作ります。
 13玉には22銀打、12玉、13銀打、同桂、21銀打、23玉、32銀、12玉(同玉は42角成以下)、34角成、同歩、21銀直、11玉、44角まで。
 12玉とかわしますが、23銀、32銀と二枚の銀を捨てて42角成と強力な馬を作ります。
 途中23銀に13玉は22銀直があります。また32銀に12玉は22銀成から31角成の筋があり、13玉なら22銀打、12玉、21銀左生、23玉、35桂があります。
 42角成、23玉、32銀と進めます。持駒がなくなったので手が続くか心配になってくる局面ですね。
 32銀に12玉は22銀成、同玉、31馬、12玉、21銀、23玉に35桂まで。52角が良く利いています。
 そこで32銀には13玉と逃げますが、22銀生と捨てます。
 取ると31馬があるので、12玉と耐えますが、21銀左生と32の銀で桂を取ります。
 こうすれば22玉と銀を払うしかありません。
 ここで34桂と捨てるのが巧い一手です。

<15手目:34桂>
20_34桂

 34同歩なら、32馬、13玉、12銀成、同玉、34角成と出来ます。
 34桂は取れないので21玉と銀を取って凌ぎますが、43角成、12玉と追って、22桂成と捨てるのが決め手。
 13玉と逃げても23成桂とすてれば、同玉に33馬寄と一歩補充して、12玉に13歩と叩いて、同玉に31馬から二枚馬の清涼詰となりました。


野々村禎彦:一種持駒のすっきり実戦型からの軽い捌きで清涼詰。ザ・すらすら。

★妻木さんの作品はやや難解というイメージがあったのですが、本局にはそういう短評がありませんでした。

安田恒雄:銀四枚の持駒趣向ですが、キーとなる手の34桂と19手目の22桂成捨てからの清涼詰は気持ちが良かったです。

★銀を使い切ってからの桂の活用が印象に残ります。

三輪勝昭:キメの細かい捌きで手順は好き。だけど大駒が2枚共残るので冗長作品に思える。

★きめの細かい手順というのはピッタリの表現ですね。馬二枚の清涼詰でしたが…。

中出慶一: きれいな実戦型、4銀捨て、清涼詰、の特長を有する軽快中編の完成品。大駒捨てがないのが残念。(この作品が、短大またはデパートで採用されるか、には疑問が残るが・・・)

★せめて一枚消せればというところですが望蜀?

鷲見慎吾:銀を賄賂ににじり寄る馬という印象。銀を使い果たしてからの桂打は意外でした。

★遠くの角を活用するため銀を散財。

himatsume:13手目で少し悩んだ。

★桂をどちらの銀で取るか。直と行きたくなるところです。

福原徹彦 :持駒銀4趣向。銀を捌いているうちにどんどん馬が迫ってくる。

★銀の捌きにも味があります。

山下誠:4枚の銀を巧みに使って網を絞り、3四桂で一気に手順を引き締める。

★34桂はまさに決め手。

奥鳥羽生:粘りのある手順で、それを継続する34桂。

★34桂をもう一度22に成捨てるのが気持ちのいいところです。

有吉弘敏:34桂は好手だがもう一手欲しい。

★がらっと構成を変えないと難しそうですが…。

RINTARO:4銀至妙の局。収束まで完璧です。

★4銀が単純な捨駒だけではなく、最後に全部消えるところなどお見事です。

則内誠一郎:好形好手順の完成品。

★「完成品」と言える出来映え。


☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
 随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
   blogsokikaitusin@gmail.com

■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2018年10月21日(日)13時~
[場所]  関西将棋会館 4F 多目的ルーム
   https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費]  千円(学生無料)
[課題] 「よくわかる作家の個性」  
   投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2018年12月16日(日)13時~
[場所]  関西将棋会館 4F 多目的ルーム
[会費]  千円(学生無料)
[課題] 「未定」決定しましたら案内させていただきます。
*************************************************************** 
以上

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅢ<14回目>

【結果発表】ネット作品展「すらすら解ける20手台」PartⅢ<14回目>

■パラ9月号創棋会作品展パスワードクイズは受付中です!
 詰パラ9月号(21P)の創棋会作品展
 今回は合作による「あぶり出し」が課題、組曲で詰上りが想像しやすい作品展だったと思いますが、ご解答いただけたでしょうか。
 連動企画の「パスワードクイズ」は引き続き受付中です。
 詰上り4文字(手順解答は不要)を下記に送ってください。こちらの賞品にはレア品を用意しています。よろしくお願いします。
    blogsokikaitusin@gmail.com

■「すらすら解ける20手台」part結果発表<14回目>
 創棋会のネット作品展「すらすら解ける20手台」には、13名の方から解答をいただきました。
 解答いただいたのは次の方々です(敬称略)。皆様ありがとうございました。
   有吉弘敏、奥鳥羽生、則内誠一郎、鷲見慎吾、中出慶一、野々村禎彦、himasume、
   福原徹彦、三輪勝昭、RINTARO、安田恒雄、柳原裕司、山下誠
 昨年より「すらすら度」は上がったと思いますが、23問と言う大量出題!
 多数の方に解答に取り組んでいただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
 PartⅠ・Ⅱ以上に、楽しんでいただける作品も多かったのではないかと思います。
  ※出題 →  http://sokikaitusin.blog.fc2.com/blog-entry-202.html

 それでは本日は中出さんの作品を紹介します。

⑲中出慶一作
19.png

【作意】
 23桂成、43玉、33成桂、同玉、36飛、35歩、同飛、43玉、33飛成、同玉、
 34歩、43玉、35桂、同銀、33歩成、同玉、15角、同香、34歩、43玉、
 55桂、同銀、33歩成、同玉、55角、同香、34銀打まで27手詰

【正解】
 6手目→35歩
 手数→27手

【評点】(Aは3点、Bは2点、Cは1点とし、誤無解を除いて集計)
 平均点:2.58、A:7、B:5、C:0、誤解:0、無解:1、無評価:0

【作者のことば】
 玉を33から43へ振り回して詰めに必要な銀を入手するまでのミニ趣向的手順になっています。
 「狙いの一手」6手目35歩合 (この作品は全体が流れるような手順が続きますので受けの手を指定)

★19作目は中出さんの作品。
 中出さんは入選500回に迫る大ベテランですが、どのような課題にも取り組まれるところに敬意を表します。
 飛車角のダイナミックな動きを表現するのがお得意ですが、思い描いた構想を大胆に創作されるのが持ち味で、作品からいつも若さが感じられます。
 本作は48と28の二枚の角をどうやって働かせるかがポイントです。
 55角、同銀、23龍とする筋が見えますが、42玉、43龍、51玉、53龍に61玉と逃げられると続きません。
角の前に26飛を使いたいところなので、23桂成から33成桂と軽く捌きます。
 33同玉に36飛と回ります。43玉は34銀から56桂までですから、35に合駒です。
 金気は同飛から34に打って詰むので、桂香歩のいずれかとなります。
 香は同飛、同銀(43玉では44香!)、34歩、43玉、55桂、同銀、33歩成、同玉、55角で詰み。
 桂は同飛、同銀(43玉は55桂、同銀、33飛成以下)、34歩、43玉、55桂、同銀、33歩成、同玉(同銀は35桂!)、55角で詰み。
 35歩が最善です。

<6手目:35歩>
19_35歩

 35歩、同飛に同銀は34歩から55桂~55角があるので、43玉とかわします。
 ここで55桂から33飛成とするのは同銀と取られて詰みません。
 そこで33飛成と捨て、同玉に34歩、43玉から35桂と捨て、同銀と取らせて24銀を移動させます。
 33歩成と捨て同玉とさせてから、15角と待望の桂馬の入手。
 これは同香と取って、34歩、43玉のとき、今度は55桂と捨てます。
 同銀に、33歩成、同玉のとき、55角と質駒の銀を取り、34銀打までの詰み。


福原徹彦:34歩~33歩成を繰り返す知恵の輪風の手順で楽しく解ける。

★局面を動かす鍵が明快で楽しく解きほぐしていくことが出来ます。

則内誠一郎:散々(33)利かされて。

★33地点に何度も繰り返される捨駒にリズム感があります。

himatsume:玉が43と33の地点を行ったり来たりで面白い。

★玉の往復運動もお楽しみいただけました。

山下誠:玉は3三と4三を往復するだけだが、攻め方に変化があって楽しめる。

★攻め方は桂捨てを挟んで二枚角を捌きます。

RINTARO:手は限られてますが、合駒の綾があり、スラスラとまではいかなかったです。

★6手目の変化でちょっと立ち止まりますが、決して難解ではありません。

安田恒雄:駒取りなので残念ですが、期待通り角2枚が消えてくれたのでスッキリしました。

★初形の駒数は多いのですが、手順に躍動感があって、不動駒も少なく、スッキリした印象が残ります。

野々村禎彦:狙いの35歩合でぴったり収まる構成は良いが、大模様すぎるのでは。

★大模様を気にしないのが中出さんらしい。

鷲見慎吾:初形には圧倒されました。捨てる順番を確定させるための巧妙な駒配置ですね。

★計算された駒配置。

奥鳥羽生:趣向手順にはまり込みうっかり手なりに進めると一歩不足。

★6手目をうっかりすると一歩不足になります。

三輪勝昭:35歩合は妙手ではなく43玉が妙手?

★35同飛にいったん43玉とかわすのが延命の受け。

中出慶一:最後に玉方の右銀を質駒として入手して大団円となります。その構想を実現する過程の趣向的手順を楽しむ作品です。「すらすら解ける20手台」にぴったり?と思います。

有吉弘敏:主旨にぴったり。テーマも明快。

★33⇔43の往復運動に、桂の打ち捨て、歩打ち・成り捨ての趣向的手順が好評で、C評価無し、2.58の高い評価を獲得しました。


☆結果発表へのご意見や感想などがあれば、下記宛にご一報ください。
 随時紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
    blogsokikaitusin@gmail.com


■創棋会の今後の予定
***【次回例会】*************************************************
[日時] 2018年10月21日(日)13時~
[場所]  関西将棋会館 4F 多目的ルーム
   https://www.shogi.or.jp/about/base/kansai/
[会費]  千円(学生無料)
[課題] 「よくわかる作家の個性
   投稿は→ sokipara@yahoo.co.jp

***【次々回例会】**********************************************
[日時] 2018年12月16日(日)13時~
[場所]  関西将棋会館 4F 多目的ルーム
[会費]  千円(学生無料)
[課題] 「未定」決定しましたら案内させていただきます。
*************************************************************** 
以上